nonnativeのジーンズ

COVERCHORD FEATURE

nonnativeのジーンズ

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長く愛されている多くのブランドには、顔と呼べる代表的なアイテムがある。〈nonnative〉で言えば、パンツがそれだ。 "CLIMBER"や"TROOPER"など、プロダクトの名前に人々のライフワークを充てたこのブランドが、定番と呼べるそれらのパンツに冠した名前は"DWELLER"、つまり、定住者。 シーズンごとに新しい提案がなされる中で常にコレクションに居続けるこれらのアイテムはエントリーモデルであり、長く付き合っていける奥行きも備えている。 先ごろ新たなシルエットも加わって、その幅を広げた〈nonnative〉のスタンダード、作り手はそこにどんな想いを込めたのか。
「自分が初めてのブランドを買うとしたら、まず最初に手に取るのはずっと作り続けられているモデルです」。 〈nonnative〉のデザイナー、藤井隆行はそう話す。そんな彼のブランド観は自身のモノづくりにも活きていて、その中核をなすのが"DWELLER"と名付けられたシリーズだ。Tシャツにブーツ、スウェットにサングラスなど、メンズのワードローブの普遍的なアイテムがここには多くラインナップされている。そして、ブルージーンズはその筆頭と呼べる存在だ。
過剰な装飾は施さず、普遍的なデニムのイメージは残しながら現代的なルックスになっていて、高い汎用性も備えていること。そんな視点で作られた"DWELLER JEANS"を、クローゼットに複数揃えているファンも少なくない。計算されたシルエットと穿きやすさは、やはり定番ならではの安心感を与えてくれる。とは言え、これらのデニムが実はシーズンごとに微調整を繰り返しているというのは意外と知られていない。
「毎シーズン素材や加工も変えていて、生地の縮率なんかも変わるので、それに合わせてパターンはすべて引き直しています」。
そのシーズンの空気感に合わせて少しずつ進化している定番デニム。そして今季、そこに"DROPPED FIT"というニューシルエットが加わった。
「今の気分のトップスのサイジングや、個人的によく履く靴に合わせることを考えて、この形を作りました」。
一番最初に生まれた"USUAL FIT"と、その後にできた"TAPERED FIT"、そしてこの"DROPED FIT"。現在はこの3つが"DWELLER JEANS"にはラインナップされている。コーディネイトがもっと自由で楽しくなり、穿き続けることで身も心もフィットしていく。それが、これらのデニムが定番になり得た理由だ。
「自分はこのサイズだ! と決めないで、たまにサイズを変えたりしながら楽しんで穿いてもらえたら嬉しいです。生地によってストレッチ感や穿き心地も変わるので、できれば試着をしていただくことをオススメします」。
実際に足を通すことで、そんなデザイナーの声に耳を傾けてほしい。

USUAL FIT

赤耳のセルビッジデニムを使った、DWELLERの3型の中でも一番オーセンティックなシルエット。適度なゆとりを残しながら、ルーズにはならないレッグラインが特長的。アクセントにもなったヒザ裏のダーツによって、より足の形に沿った立体的なシルエットに仕上がっていて、ヒップに過剰な余りが出ないのも魅力のひとつ。
「一番初めに作ったDWELLER JEANSがこの形です。デザインする際にはなるべくいろんな人、いろんな靴に合うように意識しました。例えば、Levi's®の501®のような感覚で付き合ってもらえるのが理想です」。
今季は日本製の13オンスデニムを使用していて、ワンウォッシュとヴィンテージウォッシュの2色が展開される。



TAPERED FIT

下側の左右の角が丸みを帯びたウェスタン調のヒップポケットに、折り伏せ縫いが施されたアウトシームが目を引くこのモデルは、DWELLERの3つのシルエットの中でもっとも細身のパターン。それでも動きやすいのは、ヒザ裏にダーツを配した立体的なパターンと、ストレッチを効かせた生地の賜物。
「とにかく足にフィットするようになっていて、毎シーズン、必ずストレッチ入りの生地で作っています。タイトフィットにコインポケットは必要無いと思い、あえて省きました。〈nonnative〉のサイドジップブーツによく似合うバランスです」。
今季は日本製の13オンスデニムを使用していて、ワンウォッシュとヴィンテージウォッシュの2色が展開される。




DROPPED FIT

腰回りやヒップにゆとりを持たせつつ、裾幅はUSUAL FITよりも狭めた今季の新シルエット。ウェスト位置を少し落として腰穿きすることをイメージしていて、ヒップポケットは他の2モデルよりも少しだけ大きくなり、位置もやや低めにレイアウトされている。アイコンのヒザ裏のダーツもあえて排していて、生地にはストレッチが入っているため、足元はすっきりとしていても窮屈さがないのが特徴的。
「個人的にはタイトフィットの進化系というイメージです。大きめのトップスに合わせやすく、スニーカーにも自然にマッチするようにと考えて、腰回りの大きい、この形ができました」。
今季は日本製の13オンスデニムを使用していて、ワンウォッシュとヴィンテージウォッシュの2色が展開される。



PHOTOGRAPH : COVERCHORD
TEXT : RUI KONNO