クリエイターにきく、愛してやまない漫画。
Japan's best MANGA
selected by leading creatives
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COVERCHORD CULTURE

クリエイターにきく、愛してやまない漫画。
Japan's best MANGA
selected by leading creatives

いくつになっても漫画が好きだ。
たったひとつのコマに、感情が突き動かされる力がある。
たったひとつのセリフが、時として心の指針になる。
誰しも胸の中に、「これだ」という1冊があるのではないだろうか?

各界で活躍するクリエイターたちは一体どんな作品を読んできたのだろう。
今回COVERCHORDは彼らに何年経っても好きな作品、私的バイブルなど、
愛してやまない作品をきいた。

熱心な漫画読者も、ビギナー諸君もこれを読めばその世界観を体感すること間違いなし。
自宅にいながらにして、様々な非日常をわたしたちに与えてくれるような、そんな作品との出逢いがありますように。
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梶原 由景
の3選
CC_FEATURE_MANGA_2021_02.jpg 『美味しんぼ』/ Oishinbo
作:雁屋哲 / Tetsu Kariya
画:花咲アキラ / Akira Hanasaki
小学館
言わずと知れた現代日本の食文化の背骨を作った名作。当時誰が牛乳の殺菌方法や、胡麻ソースとチリソースの料理を同じ皿で取り分けることに異を唱えただろうか。一方で月島のモツ煮込みとフランス料理を同次元に語り、食におけるHIGH AND LOWを具象化した。また主人公・山岡士郎は、今で言えばフーディと呼ばれる人たちの権威という仮面をあっさり剥がして見せる。彼と実父・海原雄山は我々にいかにして生きるべきかを示してもいるのだ。

『サ道』/ Sado
タナカカツキ / Katsuki Tanaka
講談社
サウナブームである。かく言う私も長年ジムに併設していたサウナに入って汗を流したりはしていたものの、去年ドラマ「サ道」のプロデューサーである五箇公貴氏の手解きを受け正しいサウナの入り方を体得。以来足繁く通うようになった。あらためてこの『サ道』はバイブルとして熟読精読している。実は単行本未収録の熊本の「湯らっくす」に3輪バイクで行くというYAMAHAのWeb広告企画の番外編があって、旅の楽しさも満載で必読である。

『望郷太郎』/ Bokyo Taro
山田芳裕 / Yoshihiro Yamada
講談社
漫画は基本コミックで読む。『ヒストリエ』や『大奥』など遅々として進まないが最新刊を楽しみに待っている。『ゴールデンゴールド』もようやく話が動き出した感があり見逃せない。人間の欲望の物語だ。『望郷太郎』も最新刊で原始社会に戻った世界での貨幣経済が描かれる。現代社会へのアンチテーゼが作者の筆力の確かさで異様なリアリティを持つ。ただコロナ後に書き始めたならまた内容は違っていたかもしれないが。

梶原 由景(かじわら・よしかげ)
〈LOWERCASE〉クリエイティブディレクター
〈LOWERCASE〉代表。〈ソニー〉とのデザインホテル・プロジェクトを行うなど異業種コラボレーションの草分けとして知られる。デジタル、デザインからアパレルまで幅広い業界にクライアントを持つ。藤原ヒロシ氏とコンテンツサイト Ring of Colour を立ち上げ情報発信中。
Website_lowercase.biz
Instagram_@kajiwara_lc


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加賀美 健
の3選
CC_FEATURE_MANGA_2021_04.jpg 『ドカベン』/ Dokaben
水島新司 / Shinji Mizushima
秋田書店
小学生の頃から野球少年で、毎日『ドカベン』を読んでました。特に好きなキャラクターはセカンドを守っていた殿馬で、秘打や独特な守備をいつもしていてとてもかっこ良くて出来もしないのに真似して遊んでいました。良い思い出です。

『キャプテン』/ Captain
ちばあきお / Akio Chiba
集英社
『キャプテン』はいつも泥だらけになって野球をしているキャラクター達が何か自分ととても重なっていた気がしてました。一生懸命練習すれば必ず上手になるとこの漫画から教わりました。野球少年だった僕に沢山のことを教えてくれた漫画です。

『釣りキチ三平』/ Fisherman Sanpei
矢口高雄 / Takao Yaguchi
講談社
子供の頃近所の池や川に毎日のように友達と釣りに行ってました。釣りに行く前に必ず『釣りキチ三平』を読んでテンションを上げていました。この漫画を読むと巨大魚が釣れそうな気分になり、ワクワクしながら自転車に乗って池に向かっていました。

加賀美 健(かがみ・けん)
現代美術作家
1974年、東京都生まれ。 社会現象や時事問題、カルチャーなどをジョーク的発想に変換し、彫刻、絵画、ドローイング、映像、パフォーマンスなど、メディアを横断して発表している。2010年に代官山にオリジナル商品などを扱う自身のお店(それ自体が作品)「ストレンジストア」をオープン。
Website_kenkagamiart.blogspot.com
Instagram_@kenkagami


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真鍋 大度
の3選
CC_FEATURE_MANGA_2021_06.jpg 『モリのアサガオ』/ Mori no Asagao
郷田マモラ / Mamora Gouda
双葉社
人間のエゴと優しさを丁寧に積み重ねたストーリーで一気に読み切ってしまった。
顔の表情の描写に特徴のある絵柄で、好き嫌いは分かれるかも。
メディアで見るニュースの裏には、それぞれ個人的な物語が背景にはあることを感じさせる。

『羊の木』/ Hitsuji no Ki
作:山上たつひこ / Tatsuhiko Yamagami
画:いがらしみきお / Mikio Igarashi
講談社
人間が心理的に生み出す不安や偏見にフォーカスした生々しいストーリー。 
リスクを避けて守りに入るが故に生まれる屈折した思考を、面白くも恐ろしく描いている。

『ブラック・ジャック』/ Black Jack
手塚治虫 / Osamu Tezuka
秋田書店
法には反するが仁義は通す。任侠ドクター。
自分の人生で漫画に影響を受けたことがあるとしたら唯一この漫画。
医学部志望に転向するも願い叶わず数学科へ進学。


真鍋 大度(まなべ・だいと)
「ライゾマティクス」ファウンダー / 株式会社アブストラクトエンジン 取締役 アーティスト / インタラクションデザイナー / プログラマ / DJ
東京を拠点に活動するアーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJ。2006年「Rhizomatiks」設立、2015年より「Rhizomatiks」の中でもR&D的要素の強いプロジェクトを行う「Rhizomatiks Research」を石橋素氏と共同主宰。身近な現象や素材を異なる目線で捉え直し、組み合わせることで作品を制作。高解像度、高臨場感といったリッチな表現を目指すのでなく、注意深く観察することにより発見できる現象、身体、プログラミング、コンピュータそのものが持つ本質的な面白さや、アナログとデジタル、リアルとバーチャルの関係性、境界線に着目し、デザイン、アート、エンターテイメントの領域で活動している。
Website_daito.ws
Website_rhizomatiks.com
Website_daitomanabe.myportfolio.com
Instagram_@daitomanabe


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尾原 史和
の3選
CC_FEATURE_MANGA_2021_12.jpg 『MASTERキートン』/ Master Keaton
作:浦沢直樹 / Naoki Urasawa
  勝鹿北星 / Hokusei Katsushika
  長崎尚志 / Takashi Nagasaki
画:浦沢直樹 / Naoki Urasawa
小学館
それは1989年、中学生の頃、友人の家へ遊びに行った時のこと。手に取ったその漫画は当時の僕からすると大人びた印象で読むことを躊躇ったことを記憶しています。当時は意味もわからずただ目を通しただけのようなものでした。二十歳を超えたあたりでしょうか、突然雷鳴に打たれたような衝動が僕を突き動かした後、手元には豪華本が全巻揃っていたのでした。好きな理由は、キートンのように機転や知識を持ちたい。とかとか。

『陽だまりの樹』/ Hidamari no Ki
手塚治虫 / Osamu Tezuka
小学館
伊武谷万二郎の切ないことっ たらありゃしない。不器用。誠実。倫理。頑固。こんな人間になりたいと思うけれどもこの「覚悟」を本当に持てるのか? と自分に問いかけてみると、いや無理っす。と返事が返ってきます。僅か近づけたとすると30代の自分かもしれません。現在の自分、すなわち45歳の自分は彼の思考や頑固な意思よりも、柔軟さや俯瞰することを選択したように思います。しかしこれもまたビックコミックス。小学館とはあまり仕事出来てないのにね。ちなみに『ブッダ』も『火の鳥』も最高過ぎます。

『蟲師』/ Mushishi
漆原友紀 / Yuki Urushibara
講談社
しかし3つに絞れなんて無理あり過ぎだけど、違う趣向のものから。穏やかなタッチの絵と美しい言葉の世界観に入り込むことで、まるで語り継がれてきた伝承を聞いているような感覚になり、漫画の世界へと時代も次元も迷い込んでしまいます。常に登場する「蟲」と呼ばれる事象はあたかも現在の自然界で起きている異常気象や、人の争いと重なることが多く、きっと「蟲」が住んでるのだろうと思ったり思わなかったり。元来、人間はこの類の能力を肌感として持ち合わせていただろうと推測することも非常に楽しい限りです。

尾原 史和(おはら・ふみかず)
アートディレクター / 株式会社ブートレグ(元スープ・デザイン)代表
1975年高知生まれ。『TRANSIT』をはじめとした雑誌や書籍、図録、ファッションカタログなどのデザインを中心として、店舗や展覧会のアートディレクションなど多岐にわたり活動。出版社としても写真集や画集などのアートブックや、雑誌『ATLANTIS』を発行。アトリエの1階ではギャラリーを運営中。著書に『逆行』(ミシマ社)、『デザインの手がかり』(誠文堂新光社)、プロダクト作品『Rule Book』(E&Y)がある。
Website_bootleg.co.jp
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武智 まりか
の3選
CC_FEATURE_MANGA_2021_08.jpg 『SUGAR』
新井英樹 / Hideki Arai
講談社
スポーツとは無縁の私だけど、大好きなボクシング漫画。ほんっとうに面白い!
いわゆる、努力!熱血!なスポ根ものではなく、ボクシングに愛された天才がプロへの道を突き進んで行くのを惚れ惚れと見つめている感じ。
飛び抜けすぎて周りには理解されない、でも本当の天才ってこんな感じなのかな?
どんどん引き込まれる新井英樹ワールド!とにかく全てのキャラが個性的で愛せます!
プロデビュー後の話、『RIN』も合わせてどうぞ!スカッと圧倒されたい時にオススメ。

『サンクチュアリ』/ Sanctuary
作:史村翔 / Sho Fumimura
画:池上遼一 / Ryoichi Ikegami
小学館
熱い!とにかく熱い!
カンボジアから命からがら生還した二人の青年が、日本に変革を起こすためにジャンケンで裏と表の道を行く。
「生きる」をどう考えるかを問いかけてくる漫画。読むたびに自分の命をどう使うか、なんてことを考えてしまいます。そして主人公の北条と浅見と敵対する政治家が本当に悪い!
いい悪役たちのおかげでさらに主人公たちが魅力的に見えます。
しびれる名言も多く、ふとした時に読み返している作品です。選挙前の必読書になるといいな(笑)。

『将太の寿司』/ Shota no Sushi
寺沢大介 / Daisuke Terasawa
講談社
主人公の将太が小樽から単身東京へ向かい一人前の寿司職人になるために奮闘する物語。
新人寿司職人コンクールの全国大会編が特に面白い!将太がとにかく常に考え、ひらめきまくる!
時には調子に乗って失敗したり、ライバルたちとの戦いに苦戦したりと、テンポよく進む中に、食と向き合う上で大切なことが散りばめられています(『美味しんぼ』然り)。
Instagramの「sushi of shota」というアカウントも面白いので是非見てください。


武智 まりか(たけち・まりか)
〈DADA NUTS BUTTER〉代表
活動拠点の高知県を中心に、土地に根ざした食材や食文化を見つめ直し、県内外に発信していく活動を行う。食を通じたコミュニケーションを目指して作り手や産地の訪問を定期的に行っている。自身のナッツバターブランド〈DADA NUTS BUTTER〉ではナッツの焙煎から製造、販売までを行い、2020年にスタートした「トラディショナルシリーズ」では日本在来のナッツに焦点を当て商品作りを行う。
Website_dadanutsbutter.com
Instagram_@dadanutsbutter


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川辺 ヒロシ
の3選
CC_FEATURE_MANGA_2021_10.jpg 『逢沢りく』/ Aizawa Riku
ほしよりこ / Yoriko Hoshi
文藝春秋
まずストーリー。少しづつ変化していく主人公逢沢りくの心象風景。細かい台詞の言い回しの面白さ。
そしてどこにも無いオリジナルな画風。画力がすごい。何度も楽しめる作品。

『トコトコ節』/ Toko Toko Bushi
いましろたかし / Takashi Imashiro
イースト・プレス
短編集なので1時間程で読み切る短さだが、その後何十年も読み返し続けている。
この世界が大好きだ。
乾いたユーモア、情けなさ、画風、千葉ちゃん、亀岡くん、ピラミッドカレー。
どれも最高。

『童夢』/ Domu: A Child's Dream
大友克洋 / Katsuhiro Otomo
双葉社
日本SF大賞をマンガで初めて受賞した、という触れ込みで話題だったこの作品を読んだのは出版された1983年、16歳の時。
今まで見たことの無い世界観、圧倒的な絵のうまさ、クールな描写に夢中になった。
その頃ヤングマガジンで『アキラ』という新連載が始まって、これまた見たことの無い壮大な世界にワクワクしたのを覚えている。


川辺 ヒロシ(かわなべ・ひろし)
TOKYO No.1 SOUL SET DJ
TOKYO No.1 SOUL SETの屋台骨を支えるトラックメイカーであり、そのバックグラウンドに不可欠なクラブDJとしての長いキャリアの中で数多くの伝説的なパーティーのフロアを沸かせてきた。 藤原ヒロシとの『HIROSHI Ⅱ HIROSHI』、クボタタケシとの『SONS OF NICE YOUNG』(1996年)、DJ KENT (FORCE OF NATURE)、笹沼位吉(SLY MONGOOSE)との『GALARUDE』や、石野卓球とのユニット『InK』としても作品をリリース。 最近ではYOUR SONG IS GOODのサイトウ "JxJx" ジュンとのB2BユニットDISCO MAKAPUUでのDJ活動も。 プロデュースワークとして、小泉今日子他多数。TV、映画音楽、CM楽曲なども手掛ける。 福山雅治主演、大根仁監督映画『SCOOP!』(2016年)の劇伴音楽の担当や、道重さゆみ活動再開を飾る公演「SAYUMINGLANDOLL ~再生~」の楽曲プロデュース等。
去年MIX CD 『LAZY SUMMER MIX』をリリース。
今年4月にはTOKYO No.1 SOUL SET、8年ぶりのアルバム発売決定。
Website_t1ss.jp
Website_kawanabehiroshi.com
Instagram_@firoshi1


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MOTTY
の3選
CC_FEATURE_MANGA_2021_14.jpg 『ちびまる子ちゃん』/ Chibi Maruko-chan
さくらももこ / Momoko Sakura
集英社
やっぱり一番はじめに触れた漫画がまるちゃんでした。
個人的にたまに丸ちゃんと呼ばれていたので妙に親近感もあります。でもきっとまる子に親近感がわかない人はいないんだろなと。怠けたり、ズルをしようとしては痛い目にあってトホホ、、と言っているまる子は、どんなにしっかりした人の中にもいると思います。いつも斜めから世の中を見ているまる子が時々見せる子供らしさ。母の日にお母さんにハンカチを買うのですが、お姉ちゃんの「お母さん同じのもってない?」の一言でショックを受けたまる子。そのあとお母さんは自分のハンカチをまる子にあげて私にはまる子がくれたのがあるからと、優しく微笑むエピソードは涙なしには見れません。

『ねじ式』/ Screw Style
つげ義春 / Yoshiharu Tsuge
青林工藝舎
なんとなく家にあったので開いてみたのが最後、なぜか止められない。。
ずっと意味は分からないのですが、不気味な静けさ、間のとり方、ふわふわと夢の中をさまよう感覚が不思議と心地よく、妙に引き込まれました。
ポーラ美術館で行われていた「シュルレアリスム展」に展示されていたのは納得。支離滅裂であいまいなムードはまさにシュルレアリスムの世界観。漫画のあとがきを佐野史郎さんが務められていたのも印象的でした。浅野忠信さん主演で映画化された『ねじ式』も観てみたいです。

『美少女戦士セーラームーン』/ Sailor Moon
武内直子 / Naoko Takeuchi
講談社
セーラームーンを思い出したとき、まず浮かぶのが、「赤、青、黄」の信号機カラー。幼いときは無意識に見ていましたが、セーラー戦士や、プリンセスドレスの美しさなど、色の効果も素晴らしかったんだなと感じます。また、宇宙、宝石など、今の自分が惹かれている要素も実は盛り沢山だったなと。クインベリル戦で、主人公のうさぎを守って戦士たちがみんな死んでしまうのですが、最後うさぎがクインベリルにやられそうな時、死んだはずのみんなの魂が蘇り、力を合わせて攻撃するシーンは今見ても号泣してしまいます。

MOTTY(モッティー)
アートディレクター / アーティスト
CDジャケット、広告デザイン、ブランドとのコラボレーションワークなどを中心に活動中。
Website_nii.jpn.com
Instagram_@_motty_


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ジェリー 鵜飼
の3選
CC_FEATURE_MANGA_2021_16.jpg 『デヴィッド・ボーリング』/ David Boring
ダニエル・クロウズ / Daniel Clowes
Pantheon Books
とにもかくにもダニエルが描く絵が大好きです。ストーリーは二の次。ボクは日本の漫画は絵がダメだからほとんど読まない。
ダニエルのコミックでは映画にもなった『ゴーストワールド』が有名ですが、淡々と進むこの物語が最高にツボ。暗く、切なく、変態的。
湖の底に沈んだ澱のようにモヤモヤとした気分になる。読み進めればグイグイと引き込まれ、知らぬ間にボクの気分もよどむ......。

『キリング・アンド・ダイング』/ Killing and Dying
エイドリアン・トミネ / Adrian Tomine
Faber & Faber
『IN THE CITY』の表紙でもお馴染みのエイドリアンによる傑作。彼もまたダニエル同様に絵が素晴らしい。
色彩感覚が気持ち良く、嫉妬心なしにページをめくることができない。米国を代表する作家レイモンド・カーヴァーの世界観のような
誰もが日々経験する小さな心のつぶやき。理想と現実とのギャップへの悩み......。それをサラッと表現するショートムービーのような作品。

『ソフボーイ』/ Sof'Boy
アーチャー・プルウイット / Archer Prewitt
Drawn & Quarterly
潰されたり、身体に穴が空いたり、イジメられたりと散々な目にあっても常にハハハ......と不敵な笑みを放つソフボーイ。
一見不気味にも見えるキャラクターだが、ボクは一瞬で虜になった。「万人に売る」を合言葉に巨大なマスをターゲットにする
メジャーな作品と違い、極端な話「自分と友人のためだけに描いた」ようなニッチな世界。物作りの姿勢を学びました。


ジェリー 鵜飼(ジェリー・うかい)
アートディクター / イラストレーター
1971年生まれ。アウトドアメーカーやファッションブランドのカタログや広告のディレクション、またCDジャケットデザインなど、ファッション~カルチャー~ミュージックの全方位にて活動中。アートユニット「ウルトラヘビー」のメンバーとしても精力的に作品を生み出している。近年は執筆活動も盛ん。
Instagram_@jerry_ukai


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菅原 沙樹
の3選
CC_FEATURE_MANGA_2021_18.jpg 『HUNTER×HUNTER』
冨樫義博 / Yoshihiro Togashi
集英社
私の少年漫画好きの原点。中学の頃、某アニメショップにグッズを買いに行くくらいハマってました。
少年漫画特有の夢、友情、バトルはもちろん、繰り広げられる試験やゲームの緻密な設定、脇役たちが抱える少年漫画にしては暗すぎる闇。あぁ、コレは大人が読む少年漫画なんや!! と中学生ながら感じた作品です。
連載が度々止まってしまう所や、時々信じられないくらいの仕上がりの画力のまま「ジャンプ」本誌に掲載されている感じがまた、人間味を感じて個人的に好きポイントです。

『あひるの空』/ Ahiru no Sora
日向武史 / Takeshi Hinata
講談社
高校バスケ部の話と言われると、『スラムダンク』は超えられないだろうとまず思い、読み出して1、2巻はやっぱり『スラムダンク』的なやつやんって思うんですが侮るなかれ。
もはや、漫画を読んでると言うより、挿絵がめちゃくちゃある小説を読んでいるかのよう。
笑わせる所はしっかり笑わせ、泣かせるとこはしっかり泣かせ、考えさせてくる。漫画には珍しい「間」をちゃんと感じる。え、コレってこういう事?? とコチラに想像させる余白的なものがある漫画です。
バスケのルールを正確にはわかっていない私でもハマるストーリー展開で、何度も読み返してます

『まっすぐにいこう。』/ Massuguni Ikou.
作者:きら/ Kira
集英社
主人公の犬マメタロウ(雑種)と、その飼い主の女子高生とその彼氏、のささやかな日常が描かれている少女漫画(いや、大人になった今だからこそささやかな日常生活と思うだけで、この漫画を読んでいた学生の時は、同じクラスになるならない、手を繋ぐ繋がないも充分なビッグトピックスだったっけか......)。
読むと、ちょうど良い温度のお風呂に浸かっているような、心がジワっと暖かくなるような、そんな、ほくほくとした気分になって、時々ホロっと涙が出たりして。
スマホがない時代の恋愛模様も今読むと逆に新鮮だし、とにもかくにも、出てくる犬たちのアホっぽさがたまらなくかわいくて笑えます。


菅原 沙樹(すがわら・さき)
モデル
18 歳でモデルデビュー後、雑誌「With」専属モデルを経て、 現在は「CLASSY.」「In Red」「Steady.」など数々の ファッション誌でレギュラー出演中。 カジュアルからコンサバまで、世代を超えた幅広いファッションを着こなし、多数の雑誌にレギュラー出演する人気モデル。
Website_incent.jp/idea/model/sugawara
Instagram_@saki313apo