nonnative meets sio
デザイナーとシェフが想い描く
トータルデザイン
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COVERCHORD FEATURE

nonnative meets sio
デザイナーとシェフが想い描く
トータルデザイン

この度、ブランド〈nonnative〉とフレンチレストラン「sio」が、一風変わった有機的なセッションをスタートさせている。
「sio」のスタッフ全員が履いているのは、再販が決定した〈nonnative〉と〈converse〉が共作したスニーカー「PRO-LEATHER HI」だ。
これは単なるレストランとファッションブランドの取り組みではない。
この先の飲食店のスタンダードを見据えた大いなる第一歩だという、その真意を〈nonnative〉デザイナーの藤井隆行と、「sio」オーナーシェフ鳥羽周作に聞いた。
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── 〈nonnative〉と「sio」のセッションはどんな風に始まったんですか?

藤井:最近よく「sio」に行かせてもらっていて、そこで鳥羽くんといろいろな話をするんですけど、その中のひとつに「なんでレストランってもう少し靴に気を使わないんだろう」っていうのがあったんです。

鳥羽:タカさん(藤井さん)に言われて改めて考えたんですけど、たしかにすごい高級なお店なのに、スタッフの靴の先っぽがすり減ってるのを見たことがあって。しかも踵を踏んでたり。それで「食材こだわってます」みたいなのはどうなんだろうって。
それまでうちのお店は〈BIRKENSTOCK〉で統一してたんですが、タカさんがお店に来てくれるようになってこうして靴の話をいただけて、すごく嬉しかったです。 CC_FEATURE_NN_sio_02.jpg

── そもそも鳥羽さんは大の〈nonnative〉ファンなんですよね。

鳥羽:はい、もう20年来の。ずっと買い続けてるブランドです。

── 藤井さんが「sio」に行くようになった経緯は?

藤井:去年料理にハマって〈Vermicular〉のフライパンを探してたときに、全然手に入らず、いろいろ調べてたら鳥羽くんの記事を見つけて、共通の友人を介して知り合ってお店に通うようになりました。

鳥羽:それからすごい頻度でお店に来ていただいてます(笑)。タカさんとはレストランの話をしてても、切り口が全然違うから面白いんですよね。
印象的だったのは、うちのお店は満席になると、それを伝えるための看板を出してるんです。けど、そうやって門前払いするよりも、一度お客さんにお店に入っていただいて、そこで「すみません、今日は......」ってお断りする方が優しくない?って言われたりとか。

藤井:いろいろなことが気になるんですよね。頑張って予約して、人気なお店に行ったときって、全部を満喫したくなると思うんです。
例えばトイレに置いてある石鹸とかタオルはなんなのか、とか。そういうのが行き届いているお店がいいじゃないですか。それでいうと、店員さんの足元はすごく見ちゃうんですよね。

鳥羽:そのことをお店側がもっと意識しなきゃいけないって改めて感じました。
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── 今回「sio」のみなさんが履いているのは、〈nonnative〉ではコラボの定番となりつつある〈converse〉の「PRO-LEATHER HI」です。

藤井:この靴は僕と同い年なんです。「PRO-LEATHER」が40周年のときに初めてコラボして、そこからずっとやってます。

鳥羽:これ履いてみると本当にかっこよくて、僕だけじゃなくてスタッフのテンションもめちゃくちゃ上がってます。レストランで働きたいって思う理由のひとつが、制服がかっこいいからとか、靴がかっこいいから、っていうのはすごく大事なことだと思っていて。

藤井:制服、ユニフォームは大事ですよね。自分がもしスポーツ選手だったら、強いチームよりユニフォームがかっこいいチームに行きたいと思うし、ユニフォームがかっこいいチームを応援したいです。

鳥羽:それすごいわかります! 自分もサッカーやってたときにまさにそういうことを思ってました。

藤井:飲食店って、仕事が終わったら制服から私服に着替えるじゃないですか。けど本当は、エプロンを外して「おつかれさま」って言って、そのまま街に出ていくのが一番かっこいいなって思うんです。 CC_FEATURE_NN_sio_04.jpg

── 今日、スタッフさんが黒を履いて、鳥羽さんが白を履いてますね。

藤井:黒に黒っていうのはバスケットボールでいうと、レフェリーが履く靴なんです。黒子っていう意味ですね。

鳥羽:それ知らなかったです。
僕は靴だけじゃなくて、お店では白いエプロンをつけて、白いTシャツを着てます。なぜかというと汚したくないからなんです。お客さんの前に出るときに汚い格好をしたくないじゃないですか。

── 汚さないという意識だと、仕事の所作が変わってきますよね。

鳥羽:はい。僕、こんな顔してますけど、絶対に汚しませんよ(笑)。

藤井:たいてい飲食店のスタッフさんって汚れてもいい靴を履いてるじゃないですか。捨てる前提というか。けど、汚したくない靴を履いたら、どういうお店になるのかなって。

鳥羽:汚れてもいい靴、服って、機能のためだけのものになってしまってると思うんです。
そうではなくて、そこに気を使って、かっこいいものを身につけて仕事をしよう、っていうのはすごく大切だと思うんです。

藤井:ただ、この靴って別に大層なデザインはしてないんです。元々あったものにちょっとファスナーを付けただけですし。方向を少し変えているだけというか。

鳥羽:さらっと言ってますけど、すでにあるものの切り口を変えて、新しく見せること、それってイノベーションなんです。〈nonnative〉ってそういうことをたくさんやってきてますよね。ノーカラーのシャツしかり。

藤井:いまはゼロから何かを生み出すって難しいと思うんですよね。

鳥羽:もともと〈converse〉があって〈nonnative〉もあって、そこに飲食店というものと掛け合わせることで、新しい景色が生まれるっていう。これってすごく今っぽいなと。

藤井:今回の取り組みによって、お互いがクロスオーバーしていくといいなと。

鳥羽:そうですね。〈nonnative〉のお客さんで「sio」を知らないひともたくさんいると思うんですけど、もちろん逆もあって。それが重なり合っていくというか。 CC_FEATURE_NN_sio_05.jpg

── こういうのが本当のコラボレーションなのかもしれませんね。

鳥羽:僕たち料理とか服の話じゃなくて、どうやったらお客さんに喜んでもらえるか、世の中をハッピーにできるかみたいなことばっかり話してますよね。

藤井:たしかに服の細かい話とかは一切しないですね。

鳥羽:やりたいことはデザインそのものというより、デザインを介した体験をどう作るかということなんです。

藤井:まさに。上質な服とか高級な料理って体験なんですよね。

鳥羽:普段、僕は料理、タカさんはデザインというところにいるんですけど、そこを飛び出して体験とか価値のことを考え出すと、結局同じ話になってくるんです。
僕は今回の取り組みを皮切りに、タカさんとは、いつか一緒に何かやってみたいんです。

藤井:デザインができることって、まだまだたくさんあるはずで、世の中の見え方を変えたいっなって。

── それってデザインはデザインでも、トータルデザインの話ですよね。

鳥羽:はい。タカさんは、そういう仕組みのところをクリエイティブディレクションできる人なので。そういう場所を提供していけるんだとしたら、すごく嬉しいですね。

藤井:僕たちがいい服、いい料理を作るのは当たり前だと思ってて、その前提があった上で、自然と今回のセッションが実現したわけです。 CC_FEATURE_NN_sio_06.jpg

鳥羽 周作 Shusaku Toba
Jリーグの練習生を辞め、小学校の教員を経て、32歳で料理人の世界へ入門するという異色の経歴をもつ。都内のイタリアン、フレンチレストランで修行を積み、2018年7月「sio」をオープン。『ミシュランガイド東京』では2020年から2年連続一つ星を獲得。現在では、丸の内に「o/sio」、渋谷に「パーラー大箸」を展開。2021年3月に大阪で居酒屋「ザ・ニューワールド」、4月に奈良ですき焼き店「㐂つね」をオープン。
Instagram_@sioyoyogiuehara

藤井 隆行 Takayuki Fujii
1976年生まれ。奈良県出身。武蔵野美術大学 空間演出デザイン学部を中退後、セレクトショップで経験を積み、2001年より〈nonnative〉デザイナーに就任。以来、独創的で洗練されたモノづくりを展開、〈nonnative〉の世界観を確立してきた。


Interview_Ryo Komuta



nonnative® × CONVERSE® PRO-LEATHER HI


本対談で触れられている「sio」スタッフが愛用する〈nonnative〉 ×〈CONVERSE〉「PRO-LEATHER HI」。 昨年、発売とともに即完売したこちらの限定モデルが再販決定! 詳細は追って COVERCHORD FEATURE にてお伝えいたします。乞うご期待。

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nonnative® × CONVERSE®
PRO-LEATHER HI
Price_¥23,000
Color_BLACK, WHITE