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COVERCHORD CULTURE

クリエイターにきく、
年末年始に見たい映画とドラマ。
2025 - 2026

COVERCHORD年末恒例の人気企画。
今年も各界で活躍するクリエイターに、オススメの映画とドラマを聞いた。

普段よりも時間の流れが、少しだけ穏やかになる年末年始。
そのひとときをどう過ごし何を感じるかは、観る作品で大きく変わる。

COVERCHORD毎年恒例の本特集では、分野も感性も異なるクリエイターたちに、年末年始に観たい映画やドラマをおすすめしてもらった。
繰り返し観ることで新たな輪郭が立ち上がる不朽の名作から、“今”の空気を映す最新シリーズまで。
それぞれの視点を通して選ばれたリストは、単なるおすすめに留まらず、その人の思考や美意識を映し出している。

一年を静かに振り返る時間にも、新しい年へ気持ちを切り替えるきっかけにも。
観る理由が欲しいとき、この特集があなたの背中を押せれば幸いである。

本年もCOVERCHORDをご愛顧いただき、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
どうぞ良い年末年始をお過ごしください。

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俳優
浅野忠信
オススメの3本

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『ベルサイユのばら』/ Lady Oscar
2025年 日本
監督:吉村愛 / Ai Yoshimura
とても面白い! オスカルに感情移入して泣きました。
煌びやかなアニメーションがずっと心を鷲掴みにして、グイグイと世界に巻き込まれました。

『じゃあ、あんたが作ってみろよ』/ Then You Try Making It!
2025年 日本
監督:伊東祥宏 福田亮介 尾本克宏 / Yoshihiro Ito Ryosuke Fukuda Katsuhiro Omoto
竹内涼真君演じる海老原勝男が最高に面白かったです。
そして恋愛を通じて成長してゆく姿は、とても勉強になりました。最終回も良かった

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』/ Violet Evergarden
2018年 - 2020年 日本
監督:石立太一 / Taichi Ishidate
最高でした! 何も言うことありません。とにかく良かったです。思い出すだけで胸が熱くなります。


浅野忠信(あさの・ただのぶ)
俳優。
1988年に俳優デビュー。近年では『首』(2024年/北野武監督)、『湖の女たち』(2024年/大森立嗣監督)、『箱男』(2024年/石井岳龍監督)、『レイブンズ』(2025年/マーク・ギル監督)等に出演。昨年話題となったドラマ『SHOGUN 将軍』(Disney+)で、日本人としては初となる第82回ゴールデングローブ賞テレビドラマ部門助演男優賞を受賞した。俳優活動の他、絵画や音楽活動も行っている。
Instagram_@tadanobu_asano
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TEMBEA
早崎篤史
オススメの3本

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『映画大好きポンポさん』/ Pompo: The Cinéphile
2021年 日本
監督:平尾隆之 / Takayuki Hirao
正直に言うと、タイトルと絵のタッチが軽く、その先入観で観ていなかった作品。実際の内容は映画の編集の話で、いい意味でかなり裏切られました。 映画プロデューサーのポンポさんの元で制作アシスタントをしているジーンが、新作の監督に指名され映画作りが進んでいきます。
ものを作る自分としては共感できる部分が多々あり、監督が表現したいマイノリティな部分の肯定と、夢を追う人への賛歌は深くささりました。
ポンポさんの名言は、自分自身への答え合わせと指針になっています。

『パーフェクトデイズ』/ PERFECT DAYS
2023 日本・ドイツ
監督:ヴィム・ヴェンダース / Wim Wenders
ヴィム・ヴェンダース監督、役所広司主演の映画を観る日が来ようとは。
役所広司演じるトイレ清掃員平山の日常が描かれています。
淡々とした生活の中にある小さな揺らぎみたいなものが繊細に表現されていて、役所広司の演技力と存在感が圧巻です。
人生とは、豊かさとは何かを問われる作品。音楽も素敵です。

『コーダ あいのうた』/ CODA
2021 アメリカ・フランス・カナダ
監督:シアン・ヘダー / Sian Heder
耳の聴こえない両親に育てられた少女ルビーが、自分の歌の才能に目覚め、歌手になる夢を追いかける物語。
聴覚障害者の彼らをシリアスで特別なものとしてではなく、性的で下品で普通の人間として、ユーモアを交えながら描いているため、コーダの子が抱える問題にリアルに感情移入してしまいます。
家族の愛と自分の夢との葛藤に、とても心揺さぶられる作品。


早崎篤史(はやさき・あつし)
TORSO代表、〈TEMBEA〉デザイナー。
2004年にバッグブランド〈TEMBEA〉を設立。入れるものや用途が決まったバッグ作りからはじめる。
日常に馴染む道具としてのバッグを作り続けている。東京と京都に直営店をかまえる。
Website_torso-design.com
Instagram_@tembea_torso_design
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ADI / Chiyaba / jiunu
アディカリ・カンチャン・バブ
オススメの3本

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『スラムドッグ$ミリオネア』/ Slumdog Millionaire
2008年 イギリス・アメリカ
監督:ダニー・ボイル / Danny Boyle
人生で経験してきたことが思いがけずクイズ番組での成功につながる、インドのスラム街出身の青年の物語。
大変な現実も描かれていますが、全体的には前向きでエネルギーがあり、最後はほっと心が温かくなるような明るい気持ちになります。
時としてロジックだけでなく、直感が人生を切り開くことを気づかせてくれる映画で、新年をやる気にさせてくれます。自分と深く繋がりを感じる作品。

『地上の星たち』/ Like Stars on Earth
2007年 インド
監督:アーミル・カーン / Aamir Khan
空想好きで「問題児」とされていた8歳の少年が、理解ある美術教師との出会いを通して、自分の才能と向き合っていく物語。
子どもを「型」にはめないことの大切さと、見る側のまなざしが人生を変える力を与えることを優しく教えてくれます。
新年の始まりに、前向きであたたかい気持ちにさせてくれる映画です。

『カンフーハッスル』/ Kung Fu Hustle
2004年 中国・香港
監督:チャウ・シンチー / Stephen Chow
1970年代カンフー映画へのオマージュを詰め込んだ、抱腹絶倒のアクションコメディ。
貧困地区の集合住宅に住む一見普通の住民たちが、実は全員カンフーの達人という設定。
家族と一緒に笑いながら観られ、テンポの良さと創造力に元気をもらえ、年末年始にみんなで見るのに最高!


アディカリ・カンチャン・バブ(Kanchan Adhikari)
jiunu合同会社 共同代表。レストラン「ADI」、ティーハウス「Chiyaba」、レストラン「ADICURRY」のオーナー。
東京で大学卒業後、日本企業に就職。その後、レストランビジネスでの起業&失敗を乗り越え、妻・明日美と共に、コロナ禍中に、モダンネパールレストラン「ADI(アディ)」を開業。
その後、ネパール茶のティーブランド「Chiyaba(チャバ)」や、カレーレストラン「ADICURRY)アディカリー)」をオープンし、食と文化を軸にした事業を展開する。
文化の力を信じ、人と社会をつなぐ場の創出を続けている。
Website_jiunu.co
Instagram_@kanchanadhikari
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EUCHRONIA
佐藤百華
オススメの3本

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『フランシス・ハ』/ Frances Ha
2012年 アメリカ
監督:ノア・バームバック / Noah Baumbach
大人になりきれないまま仕事も友情も不安定な日々を生きる、主人公フランシスの成長を軽やかに描いた映画。白黒映像で描かれる、軽快なテンポの中に滲む焦りや孤独がとてもリアル!
いろんな壁にぶつかりながらも、最後には自分らしい道を見つけて進み始めてる彼女の姿に自分を重ねて、これから始まる一年も彼女みたいに「遅れても、迷ってもいい! とりあえず進んでいこう!」と勇気をもらえる作品です。

『サクリファイス』/ The Sacrifice
1986年 スウェーデン・イギリス・フランス
監督:アンドレイ・タルコフスキー/ Andrei Tarkovsky
世界の終わりを前に、ひとりの男が「すべてを捧げる」という選択をする映画。タルコフスキー最晩年の作品だけど、構えずに観ると、意外と年末年始の気分に合います!
一年が終わるタイミングって、自然と「来年はどうなるんだろう」「何を大事にしたいんだろう」と考えてしまうのですが、この映画は答えをくれるわけじゃないけど、静かな映像と時間の中で、そうした気持ちをそのまま置いておいていい、と思わせてくれます。大きな感動より、心の奥が少し整うような一本。

『恋愛睡眠のすすめ』/ The Science of Sleep
2006年 フランス・イタリア
監督:ミシェル・ゴンドリー / Michel Gondry
現実と夢がごちゃごちゃに混ざり合い、主人公の妄想と勘違いが次々と暴走していく、ちょっと変で笑えるラブコメディ。
ミシェル・ゴンドリーらしい手作り感満載のセットや、アナログな映像表現は、見ているだけでワクワクします!
真剣なのにズレている会話や、空回りし続ける行動など、思わずクスッと笑ってしまうポイントだらけ。
肩の力を抜いて笑っていたら、いつの間にか気持ちまで少し軽くなっています!


佐藤百華(さとう・ももか)
〈EUCHRONIA〉デザイナー。
ブランド〈EUCHRONIA〉を友人の宮崎風と一緒に運営。
記憶とレースをリンクさせたアイテム作りを行っている。
Website_euchronia.com
Instagram_@euchronia_official
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OCTBR / HOW TO WRAP_
山本考志
オススメの3本

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『北の国から 』/ From the North Country
1981年 - 202年 日本
監督:杉田成道 / Shigemichi Sugita
テレビシリーズ全24話から8編のスペシャルドラマまで、「北の国から」は毎年一度は必ず通して観ています。
4年前に長野・霧ヶ峰に家を持ってから、自然に触れる時間が増えたせいか、以前よりもこのドラマを観る頻度が高くなった気がする。
昭和の高度成長期を経た日本社会を背景に、自然の中で懸命に暮らす家族の姿を描いたドラマですが、毎度観る度に半世紀近く経った今でも、現代に突き刺さる言葉や情景があったりします。
数年前、根室と長野でアンティークショップを営んでいる店主と、本ドラマの話で盛り上がったことがありました。彼は毎年大晦日にテレビシリーズの全話を見終えてから新年を迎えるそうで、その話を聞いて以来、我が家でもいつか同じように年の瀬を過ごしてみたいと常々思ってます。

『First Love 初恋 』/ First Love
2022年 日本
監督:寒竹ゆり / Yuri Kanchiku
今年は、以前から好きだったこのドラマに関わっていた何人かの方と、偶然にも仕事をご一緒する機会がありました。さらに、意外な場所で満島ひかりさんに出会う出来事も重なり、これはもう一度きちんと観直すタイミングなのかもしれないなと。
映像の美しさは言うまでもなく、役者陣の演技も本当に素晴らしくて、もともと何度も繰り返し観てしまう作品のひとつです。
気づけば、好きなドラマのキャストにはだいたい満島さんがいるような気がしていて、最近は彼女の出演作を軸に、周囲の人におすすめを聞いたりもしています。
さておき、このドラマはやはり冬に観るのがいちばん。来年はアイスランドにも行ってみたい。

『最後から二番目の恋』/ Second to Last Love
2012年 日本
監督:宮本理江子 / Rieko Miyamoto
今年の始め、友人に勧められて観始めたドラマが「最後から二番目の恋」。正直、タイトルから受ける印象もあって、積極的に観ようとは思っていなかったけど、観始めたら止まらず、続けて「続」、「続々」と一気に観てしまいました。
いわゆる“大人の恋”というテーマ自体には関心があるわけではないのですが、特に好きなのが、食卓を囲むシーンの演出。一つの場を芝居のようにワンシーン・ワンカットで撮られ、何か大きな出来事が起こるわけでもない日常を淡々と描く、その昭和的なドラマの手法がたまらなくいいなと。気づけば、自分はやはりホームドラマが好きなのだと再認識させられた作品でもありました。
家族で食卓を囲む時間が少なくなった今、失われつつあるものを求める気持ちに、多くの人が共感しながら観ているのではないでしょうか。年末年始、家族が集まる時に観るのも良さそうです。


山本考志(やまもと・こうじ)
OCTBR 主宰。
大学卒業後、2002年にヴィンテージやオリジナルプロダクトを扱うインテリアショップに勤務。その後、輸入家具商社、外資家具ブランドを経て、2024年に独立。日本発のデザインジャーナルマガジン『Ilmm』の創刊メンバーとして、企画・運営に携わる。
ショップのマーチャンダイジングやインテリアプロジェクトにおけるコーディネートを手がける一方、造形作家として〈HOW TO WRAP_〉、〈TENSEGRITYLAB.〉の活動も行っている。
Instagram_@ynmo
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俳優
小野ゆり子
オススメの3本

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『窓際のトットちゃん』/ Totto-chan: The Little Girl at the Window
2023年 日本
原作:黒柳徹子 / Tetsuko Kuroyanagi
監督:八鍬新之介 / Shinnosuke Yakuwa
年末年始ひとりはもちろん家族みんなでも楽しめる映画を、と考えたら、この映画がすぐに浮かびました。
この作品はトットちゃん(黒柳徹子さん)の実話です。一緒に観た6歳の娘もあっという間に、トットちゃんの一挙手一投足に夢中に。
観終わったあと誰かと話したくなる作品。

『昨夜のカレー、明日のパン』/ Yesterday’s Curry, Tomorrow’s Bread
2014年 日本
原作・脚本:木皿泉 / Izumi Kisara
年末年始時間もなにも気にせず観て良いとしたら……久しぶりにこの作品を一気見したいです。
木皿泉さんの作品は骨の髄まで沁みるセリフが沢山あり、今の自分が観たら染みる部分も変化してると思うので、そこも気になります。出演者の皆さんが最高に豪華なところも見所です。そしてすみません、私もちゃっかり出演しております…!

『天井桟敷の人々』/ Children of Paradise
1945年 フランス
監督: マルセルカルネ / Marcel Carné
絶対オススメだ! と保証はできないが(笑)、その昔3本で1500円のDVDコーナーを見るのが好きで、その時に背伸びして購入し、「長い……」と思いながら観始め、「観てよかったぁぁぁぁぁ!!」と感激したあの体験と衝撃が、なぜだか忘れられない不思議な作品。配信も有。
どう良かったのか、今はどう感じるのか、たしかめたい。


小野ゆり子(おの・ゆりこ)
俳優。
1989年生まれ、東京都出身。2008年モデルデビュー。2009年に俳優に転向し、若手監督が制作する短編映画にも積極的に出演。凛とした佇まいで注目を集め、2013年には『最高の離婚』(CX)でテレビドラマ初レギュラー出演、『刑事のまなざし』(TBS)ではヒロイン役を獲得、2014年に『天誅~闇の仕置人~』(CX)でテレビドラマ初主演、2017年には舞台『令嬢ジュリー』でタイトルロールを務めるなど、数多くのTVドラマ・映画・舞台・広告などで幅広く活躍。
近年では俳優だけでなく、モデルとしても数々の話題作への出演も続き、その存在感を一層強めている。
Website_noraweb.jp
Instagram_@yurikoono_official
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