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特集記事

COVERCHORD CULTURE

RAINBOW DISCO CLUB 2022

ダンスミュージックフェスティバル〈Rainbow Disco Club〉(RDC)が開催。〈Rab〉と〈nonnative〉が RDC とタッグを組み、スペシャルアイテムをリリース。

さらには、RDCヘッドライナーの一人、ブルックリンの才人 GE-OLOGY へのインタヴューも。

美しい自然。世界トップクラスのDJたちの卓越したオーディオ・ヴィジュアル・プロダクション。家族連れにも優しいリラックスした雰囲気。〈Rainbow Disco Club〉は世界にも希少なフェス体験を提供するイベントだ。

音楽に完全に身を任せて踊るもよし。広がる芝生やハンモックの中でうたた寝をするもよし。はたまた、キッズエリアで子どもたちと一緒に遊んで過ごしてもよし。そんなイベントだ。

会場は環境と他人に対するリスペクトに満ち溢れ、常に綺麗に保たれるダンスフロアにもその精神は現れる。アウトドアと音楽を愛する多くの人々にとって、RDCは楽園で過ごすような至福の三日間だ。

そんなRDCが帰ってくる。

2020年はオンラインで、そして2021年は開催場所を変えて二日間に短縮された公園イベントとなったため、今年は三年ぶりの本格開催となる。

2022年、〈Rainbow Disco Club〉が三年ぶりに東伊豆の会場に戻ってくる。

Photograph_Masanori Naruse, Ken Kawamura, Jiro Ken

Rainbow Disco Club 2022

開催日程:4月29日(金)、4月30日(土)、5月1日(日)
会場:東伊豆クロスカントリーコース特設ステージ
静岡県賀茂郡東伊豆町稲取3348

チケット: オフィシャルサイト

GE-OLOGY
INTERVIEW

── まず初めにCD「Exclusive and Unreleased」についてお伺いします。一曲目はダンスミュージックの名曲、Candidoの「Thousand Finger Man」のカバーですが、それほどアイコニックな曲を再解釈する作業にどのように取りかかりましたか?

1979年のオリジナル版は俺が一番好きな曲の一つでもあるから、すごく難しかった。しかも、俺はオールドスクールだから、ちゃんと丁寧にリスペクトを持ってできないなら、触らない方がいいものがあると思っている。いくつかのアイディアを試した後に、トラックに友達にボーカルを乗せてもらった。するとそこから完全に新しい方向に向かっていったんだ。俺たち二人以外には誰も聴くことはないだろうと思っていたけど、最終的に誰かに聴いてもらった時の反響がすごかった。

それがきっかけで最初のバージョンが、オリジナルをリリースしたレーベル〈Salsoul〉を含むいくつかのフォーマットでリリースされることになった。

そこから今回のプロジェクトまで早送りすると、レコーディングはしたけどまだ使われていなかったボーカルパーツがいくつか残っていたので、それを使って、未だ誰も聴いたことがないスペシャルミックス版を今回のために限定で作ることにした。

GE-OLOGY “Exclusive & Unreleased”

──高校時代はグループを結成し、2PAC (Tupac Shakur)とレコーディングをしていましたね。その経緯について教えてください。また、当時の音源は今も持っていますか?

通っていたボルチモア芸術学校の最後の学年で出会った。カフェテリアのすぐ外の廊下に、音響が抜群にいい場所があった。ディレイがあったし、リバーブとエコーもできた。だからみんなそこでラップとかビートボックスをやっていた。

当時転校してきたばかりの2PACがそこでラップをして、友達のDanaが一緒にビートボックスをしていて、周りのみんなよりはるか上のレベルをいっていた。ビートボックスをしている時のDanaのベース音ときたら......その迫力は想像を絶する。俺たちは圧倒されて「wow」と言った。その瞬間から繋がって、そこから仲良くなった。

当時、俺はすでにビートを作っていて、ある日レコーディングしようという話になったから、放課後Darrinと2PACと集まった。俺がビートを流し始めると2PACがフリースタイルを始めた。それがその場での一回目のレコーディングとなった2PACは15分ぐらい連続でラップをしていた。それがリアルに最高だった。

その後、グループを結成しょうと決めた。名前はBorn Busyにして、俺がDJ Plain Terrorで2PACはMC New York、DarrinはAce RockerでDanaはSlick Dと呼ばれていた。その時からボルチモアを回って色々な人とバトルをして、すげー楽しくて、クレイジーな時期だった。

GE-OLOGYと2PAC (Tupac Shakur)とBorn Busy Crewのメンバー

──Born Busy時代からヒップホップを作曲していたと思いますが、若いころからハウスミュージックも作っていましたよね。ヒップホップとハウスは、あなたにとって常に並行して存在しているものでしたか?

俺は1970年生まれ。 ʻ70年代は音楽の世界ではすごく面白いエクスペリメンタルな創造が行われていた時代だった。異なるテクスチャーやサウンズ、スピリチャルなことも、全てが溶け合わさり、音楽的にすごく良い時代だった。だから俺はその時代の音楽をたくさんプレイするのが好きなんだと思う。あの頃は音楽に深みと自由が織り込まれていた。

ʻ70年代後半になると、色々な新しい音楽の形が現れ始めていた。世に初めて市販されたDJ ミキサー「Bozak」も、その発売は1971年だった。俺はたまたまその黄金時代に生まれて、音楽文化の発展を経験しながら成長した。

その頃、一気に音楽シーンに爆発的に登場したディスコ、ヒップホップ、ハウス、デトロイト・テクノとか、その色々な異なる音楽スタイルを経験したんだ。リアルタイムでその進化を見た。だからヒップホップだけとか、一つだけに制限されることはなかったし、全てに影響を受けた。

ヒップホップは確実に俺にとって重要だし、ヒップホップカルチャーの一員ではあるが、同時にダンスミュージックも作っていた。ヒップホップビーツを作りながら、4/4ビーツも作っていたし。1993年に初めて出した最初の二枚のレコードはハウスミュージックだった。一枚はThose Guysと称していたBasement Boysのためで、もう一枚はキーボーディストのNeil Conwayがリリースしたレコードのためだった。

なので、そうだな、音楽を作り出したり、リリースしたりし始めた頃から、両方のスタイルが常に俺の表現手段に含まれていたな。

GE-OLOGYスタジオにて

──Mos DefやTalin Kweli、 De La Soul、 Little Dragonのユキミナガノ、エレクトロニックジャズ先駆者Mark de Clive-Loweなど、まさに多彩なアーティストたちと一緒に活動をしてきたと思いますが、コラボレーションの作業はどのようにアプローチしていますか?

俺は一人のアーティストであり、全てのアーティストが他人とのコラボレーションに向いているわけではない。他人とコラボレーションをすると難しいこともあるけど、同時に異なるエネルギーやアイディアが集約されるので、俺は意図的に他の人と組むよう努力をしてきた。コラボレーションを通して一緒に問題を解決したり、新しい見方ややり方を見つけたりすることができる。だからコラボレーションには成長する機会が多いと思う。

でもソロ活動も好きだから、いつも誰かと組みたいと思うわけではないし、相手も誰でもいいってわけではない。その人がやっていることと何かつながりを感じたり、一緒に何かしたいと思うきっかけのようなものが必要だ。

俺はこれからも学び続け成長し続けたいし、常に向上心を持ちたいと思っている。心のこもった素晴らしいコラボレーションというのは、その為のいい手段になり得るんだ。

長年のコラボレーション相手でヒップホップのアイコン的存在Mos Def とGE-OLOGY

ー2015年にTheo Parishの〈Sound Signature〉レーベルからリリースされた「Moon Circuitry」は、ダンスミュージックファンの新しい世代にあなたの音楽を知ってもらうきっかけでした。5年ぶりのリリースだったと思いますが、レコードを出した背景や〈Sound Signature〉でリリースされた経緯などについて教えてください。

Theoとは大昔に出会い、何度も一緒にツアーをしたり一緒にプレイしたりしてきた。2010年から俺は活動休止していたが、その間も何かインスパイアされることがあればアイデアを試してみたりしていた。組み合わせがしっくりくるものが数曲レコーディングできた時点で、それを絶対Theoに聴いて欲しいと思った。

Theoが実際にそれを聴くまで少し時間はかかったけど、聴いた瞬間、すぐに電話をくれて「Yo!」と言われ、即刻レコーディングのオファーをしてくれたんだ。最初は俺が前にやっていたようなヒップホップの音を想像していたのだと思う。俺がアップテンポなダンスミュージックを作って見せるとは予想していなかったと思う。ブラックカルチャーのディープでソールフルなジャズ風エレクトリニック系のやつをね。

でも俺にとってはそこがポイントだった。音楽活動から少し離れた理由は、それ以上作りたいものがなかったからではなく、人々が俺を型にはめようとしている感じがして、それにうんざりしていたからだ。だからみんなが俺に押し付けようとしていた限られた人物像をぶっ壊したかったんだ。

その曲ができた時、先に他のいくつかのレーベルにも聴いてもらっていたんだ。それでみんなその曲を欲しがった。でもTheoに聴いてもらう前に何も決めたくなくて。単純に、〈Sound Signature〉と一番フィットする感じがしたので、できればそこから出したいと思っていた。

GE-OLOGY “Moon Circuitry” (2015)

ーDJとしての活動は制作活動にも影響を与えますか?それとも、あなたにとって、それぞれは全く別々の作業ですか?

レコード・ディギングは常に制作活動の大きな要素だった。ちょうどいいスネアまたはキックやハイハットを探し求めて、これまでレコードに結構な投資をしてきた。あとは制作に使える珍しい音が入ったちょっと変わったレコードを探したり。

プロダクションのサンプリングのために買ったけど10~15年間ぐらい手をつけていないレコードを、今まさに再発見している。違う聴き方をしていて、そこに潜んでいる色々な宝を発見している。だからある意味、今ではプロダクション活動がDJとしての活動にも影響を与えているとも言える。

フランスで出演するGE-OLOGY

ー〈Rainbow Disco Club〉ではどのフォーマットを使う予定ですか?

ヴァイナル、いつもヴァイナル。単純にレコードの方が好き。世界中どこへ行くにも、いつもレコードを持ち歩いている。中には高価なレコードもあって、本当はきっと家から持ち出さない方がいいものだから友達にはクレイジーだと言われる。でもやりたいと思ううちはそうする。

俺はただ単に、人々と良い音楽を共有したい、そして、道中にサプライズが隠れている「音の旅」にみんなを連れていきたいと思っている。


ー昔からよく来日していると思いますが、日本滞在中は、ステージにたっている時間以外はどのように過ごしていますか?

日本は俺にとって第二の故郷のような場所だ。もう22年前から日本に来ているけど、日本に行く時はいつもワクワクする。もし一年のうちに何回も来日できるならそうしたい。

日本には仲の良い友達もたくさんいるし。例えばJazzy Sport Crewのみんなとは昔から親しくしている。音楽を通して本当にたくさんの素晴らしい人と出会えたから、すごく感謝している。

日本の大好きなところの一つは、何十年も探しても見つけられなかったレコードが、なぜか全部日本のどこかにあるということ。だから日本にいる時はレコードショッピングは必須だね。ずっと欲しいと思っている無数のレコードのうちの何枚見つけられるか。

GE-OLOGY

ニューヨークを拠点に活動する、ボルチモア育ちのDJ/プロデューサー/ヴィジュアル・アーティスト。これまでMos Def、Talib Kweli、De La Soul、ユキミ・ナガノ(Little Dragon)そして若い2PAC (Tupac Shakur) などのために音楽を制作。Theo Parishの〈Sound Signature〉レーベルからリリースされたデビューシングル「Moon Circuitry」は広く称賛されている。

Photograpy_MASANORI NARUSE
Text_Sam Fitzgerald
Translation_Yuko Caroline Omura

RAINBOW DISCO CLUB
COLLABORATION PRODUCTS

Rab × Rainbow Disco Club
DOWNPOUR ECO JACKET

リサイクル素材で作られた2.5レイヤーPertex®レヴォルブ生地を使い、フロロカーボンフリーDWR(耐久撥水)加工をされたDownpour Eco Jacketは、軽量で収納可能なシェルジャケット。優れた防水透湿性と防風性から、フェス会場での変わりやすい天気にぴったりなアイテムだ。

調節可能な袖口と裾、ジッパー付き脇部ベンチレーションでコンディションに合わせてフィットや通気性を調整可能。安定した視界確保のためにフード口とフード後部にドローコードがつき、ウェストには貴重品や必需品に便利なジッパー付きポケットを二つ搭載。

280gと超軽量で、コンパクトに収納も可能だ。

Rab × Rainbow Disco Club
Downpour Eco Jacket
Color : Black, Nightfall blue
Price: ¥22,000 

nonnative × Rainbow Disco Club
RAINBOW DISCO CLUB SS TEE & LS TEE

コットン100%のTシャツを長袖と半袖でリリース。背中にはオリジナルグラフィックがプリントされ、胸には〈nonnative〉と〈RDC〉双方のロゴを配した。ボディはBROWN、WHITE、NAVYの三色。

〈Rainbow Disco Club 2022〉 のヘッドライナーアーティストGE-OLOGYによる未リリーストラック5曲が入った限定CD「Exclusive & Unreleased」がセットに。

nonnative × Rainbow Disco Club
RAINBOW DISCO CLUB SS TEE
Color: WHITE, BROWN, NAVY
Price: ¥7,800


nonnative × Rainbow Disco Clu
RAINBOW DISCO CLUB LS TEE
Color: WHITE, BROWN, NAVY
Price: ¥9,800

〈Rainbow Disco Club 2022〉の会場にてCOVERCHORDセレクト商品を取り扱うショップ「vendor」がブースを出店。

上記アイテムに加え、人気のアウトドアウェアやギア、シューズなどを販売予定です。

RDCに参加の皆さま、是非お気軽にお立ち寄りください。

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