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COVERCHORD FEATURE

nonnative
SS 2026 COLLECTION vol.2
〈ノンネイティブ〉×〈ラフ〉 異なる色の交わりは、
どんな模様を描くのか。

ものづくりを通じて、互いに敬意と驚きを。
ノンネイティブ × ラフのチェックシャツと、チームアップの真価。

3月7日(土)発売

ノンネイティブのコレクションでは頻出するチェックシャツ。
この春夏では、ネルシャツ専業という一風変わったスタイルを貫く異色のブランド、〈Rafu〉とともにそんなキーアイテムがつくられた。
前章で藤井さんが語った通り、極めて内省的な今シーズンに、この協業は何をもたらしたのだろう。
〈Rafu〉を率いる宮城秀貴さんと藤井さんとで振り返る、初邂逅からコラボレーションが実るまで。

文:今野壘
写真:佐藤健寿

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――この春夏のノンネイティブについてうかがっているときにも藤井さんから宮城さんのお話が出ましたけど、おふたりが一緒にものづくりをするようになった経緯について、改めて聞かせてください。

藤井隆行(以下藤井):詳しく言うと、最初に〈IMA:ZINE(イマジン)〉の谷(篤人さん)から「宮城さんが藤井さんとお話がしたいって言ってるから、ちょっと場をセッティングしますね」っていう連絡があったんですよ。だけど、いつまで経ってもされなくて(笑)。

宮城秀貴(以下宮城):(笑)。藤井さんと一緒にお仕事をしたいなってずっと思ってたんです。ただ、この業界って関わりがないと、なかなかそれが実現しにくかったりするじゃないですか? だから、何か藤井さんとの接点がないかなと思ったときに、ちょうど面識のあった谷さんが藤井さんと一緒にお仕事をされていて。それで谷さんに相談したんですけど、全然紹介してくれませんでした(笑)。

藤井:それでしびれを切らした宮城くんがDMをくれて、とりあえず一緒にランチに行きましたね。

宮城:そうでしたね。これはちょっとおこがましいんですけど、コラボレーションをするなら自分がやりたいと思える人じゃないと、とずっと思っていて。そう思えた人には自分からオファーをさせてもらってるんです。お話をいただいてやるコラボレーションだと、熱量的にどうしてものめり込めないこともやっぱりあって。素敵なブランドさんからも声をかけていただくこともあるので、それは嬉しいんですけど、やっぱり自分のやりたい人とご一緒するほうがやりがいは感じます。

藤井:結構断ったりもするの? 「ちょっと忙しくて……」みたいな。

宮城:ふたりだけでやってる会社なので、どうしてもお誘いが来たコラボレーションを全部受けてると仕事が回らないんですよ。一時はそういう時期もあったんですけど、何のためにやっているのかがだんだんわからなくなってきてしまって。

――逆に、それでも藤井さんと一緒にやってみたかったのはなぜなんですか?

宮城:僕ができないことをやってるブランドさんには、やっぱりすごく魅力を感じるんですよ。僕はもともとが洋服畑じゃなかったのでシャツくらいしかつくれなくて、そのシャツすらつくるのが大変だったんです。
藤井さんが素材だったり、そういうところから服をつくっているところを昔から見ていて、すごく興味があったんですよね。僕もそれを一緒にやりたいなって。

藤井:僕も宮城くんがどんなことをやっているのかはなんとなく知ってたけど、面識はまったくなかったよね。いいブランドだなとは思ってたけど、バンダナ柄とかもノンネイティブではほとんどやらないし、自分から声をかける感じじゃないよなぁって。実際会ってみるまで、こんなにおっとりした人だとは思わなかった(笑)。

宮城:(笑)。

藤井:すごく世の中に対して怒ってそうな人だなって勝手に思ってた。それでも会わないとどんな人かはわからないし、一旦「会いましょう」と。めっちゃお酒を飲みそうな人だなと思ったらまったく飲まないそうで、「お茶にしましょう」って(笑)。全然想像と違ってそれも面白かったです。

宮城:それでいろいろお話しをさせていただいて、「一緒に何かやらせてもらえませんか」っていうお話も僕からしました。

藤井:実際に会って面白い人だなと思ったし、「じゃあ、やってみましょう」と。
それで、宮城くんはチェックシャツが得意でしょ? 僕は苦手だから、それを一緒に考えていけないかなって。

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――ノンネイティブでもチェックシャツはコンスタントにつくってきましたよね?

藤井:つくってますね。いや、好きなんですよ。チェックシャツっていうアイテム自体は、すごく。だからよくつくるんだけど、考えるのがすごく苦しいアイテムでもあるんですよ。
ゴアテックス®とかはいつも生地まですぐ決まるのに、チェックシャツだけはとにかく悩みます。それでも一生懸命つくってきたんです(笑)。

宮城:そうだったんですね。

藤井:だから宮城くんと同じことで、自分ではできないことに相手の力を借してもらうっていうのは、正しいコラボレーションなんじゃないかなって。同じようなことをやってる人とはやる必要がないと思うから。
例えば近しい間柄でも、僕がアンダーカバーと一緒にやらせてもらってるのは、自分たちとはやっぱり全然違う個性だからですし。

宮城:「チェックシャツをつくらない?」と言っていただけたことは嬉しかったですね。僕らのやってることを藤井さんも見ていてくれたんだなって。

――でも、そもそも宮城さんはなぜカジュアルなシャツに特化したブランドを始めようと思ったんですか?

宮城:僕は子どものころからバンダナが身近だったんですよ。ハンカチとしてずっと持ち歩いてたし、親もお弁当箱をバンダナで包んでくれていて。自分がシューズのブランドを始めてからもバンダナを使ったシューズをつくったりしていて、自分が洋服をつくるときにはハンカチでやりたいなとずっと思ってたんです。それでバンダナ柄のシャツをつくり始めるようになって。

藤井:見た目はアメカジっぽいけど、そこでバンダナじゃなく、「ハンカチでやりたい」って言う品の良さが宮城くんらしいよね。

宮城:ありがとうございます。それで、チェックは自分が古着で昔から買ったりしていて好きだったんです。シューズでもチェックのスリッパとかをずっとつくってましたね。

藤井:それでコロナの時期だっけ? チェック柄をつくるためのソフトがあるんだけど、宮城くんはそれを買ってるんだよね。めちゃくちゃ専門的なソフトで生地屋さんとかは持ってたりするんだけど、彼はそれを個人で。

宮城:はい。100万円くらいしました(苦笑)。

――そんなにするんですか!?

藤井:って思いますよね(笑)。だから、そんなの個人で持ってる人なんて普通いないんですよ。

宮城:でも、それを自分でやってみようと始めたきっかけも、(通常の流通で)流れてるチェック柄をいろんな会社さんを回って探した時期があったんですけど、自分が使いたいと思える柄の生地が本当に出てこなくて。それで「なんでチェック柄ってこんなにいいのがないんですか?」と生地屋さんに聞いたら「需要がないんです」とおっしゃっていて。それなら自分でつくるしかないと思ったんです。

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――宮城さんの本気度が見えてきましたけど、今回のコラボレーションでは〈Rafu〉はファブリック面を担当されているということですか?

宮城:そうですね。形はノンネイティブで、チェックのフランネル生地は〈Rafu〉のものです。

藤井:そう言えば、なんでこの名前にしたの?

宮城:あんまり聞かれないし言ったこともないんですけど、普通に“ラフに着れるもの”っていう意味です。気張るんじゃなく、日常着としてネルシャツを着てほしいなという気持ちで。

藤井:それで〈Rafu(ラフ)〉なんだね。

――今回のシャツのチェック柄は、どんなふうにできていったんでしょうか?

藤井:まずは今季のノンネイティブのコレクションを踏まえてベージュとグレーとパープルでチェックをつくりたいなと思ったんだけど、「グラデーションみたいなチェックにしたい」と宮城くんに伝えて。

宮城:僕が普段つくるような色と、藤井さんの持ってる色のイメージが本当に違いすぎて、それがすごく難しかったですね。藤井さんはもともとベージュのイメージが強かったんですけど、今回ベージュを考えてるときも「これは果たしてベージュと言えるのか……?」とかって考えだしちゃって。

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――アンミカみたいな話になってきましたね。

藤井:(笑)。

宮城:本当にそんな感じでした(笑)。ベージュって何色あるんだっていう。そういう大変な時間を経て、僕としてはすごく良いものができたなって。

――でも、ぱっと見はオーセンティックですけど、よく見ると確かに不思議なトーンに見えますね。このチェック柄。

藤井:普通のチェックって必ず白が入るんですよ。そうすると、もっとパキッとした印象のチェックになる。今回は「あえて白を入れないで」と宮城くんにお願いして。

宮城:僕自身もそれは初めてで。普通は黒だったら、その黒と白の間で柄を表現するのがチェックなんですよ。

――コントラストの幅がしっかり保たれているということですよね。

宮城:はい。でも、例えばグレーなのに白は使わず、黒も使わないで表現するとなるとすごい難しいんです。同じような色だけになっちゃうと無地みたいになってしまうし。このチェックのパターン自体はもともと僕らがやっていたものなんですけど、それを白を使わずにやるっていうのがこんなに難しいとは……っていう。

藤井:大変だったと思います(笑)。だけど、だからこそ意味もあったなって。製品でワンウォッシュはかけてるんだけど、すごくいい質感になりましたね。次の秋冬でも〈Rafu〉と一緒にものづくりをしてるんだけど、そっちは逆に宮城くんの得意な感じになってます。

宮城:ですね。今回のシャツも、最初の絵型の時点ではもう少し色の幅があったんですけど、それをどんどん削ぎ落としていく作業をして。

藤井:その絵型の段階で「これだ!」っていうところまで詰めないと、実際の生地に織ってから大きく修正したりっていうのは難しいからね。

宮城:でも、僕のほうで糸ビーカー(希望の色に染めるため染料配合を決め、色味を確認する試染め)は何回もやりました。この色だなって思えるまで。

藤井:やっぱり生地屋さんとのやり取りではそれは普通ないからね。こっちが指定したものをそのまま織るから。

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――ある意味コラボレーションの意義がそういう部分にあるのかもしれませんね。

藤井:お互いのイメージがわかっていて、考えながらやらないとそういうやり方にはならないですからね。だから最後は宮城くんに任せて。今回はこの生地でゴアテックス®のスニーカーもつくりました。

宮城:やっぱり自分がやってみたい人とご一緒させてもらうお仕事は、こういうところが面白いんですよね。自分ではやらないようなアイデアとか、その難しさが。

藤井:オファーをもらえるっていうことは、何かを期待してもらえてるっていうことだと思うんですよ。予想を裏切るような、何かをこの人ならやってくれるはずだっていう。それがいつもプレッシャーではあるんだけどね(苦笑)。

――声をかけられる側の矜持みたいなものがあるんですね。

藤井:僕が宮城くんの想定の範囲内のことをやってたら、ただ“nonnative”っていうネームを付けてるだけじゃないですか。だからこそ、大変でも最初はこういうものをやりたかった。

宮城:そうやって学ぶことって楽しいなという想いが、40歳になって特に強くなった気がします。知らないことをやれる楽しさが。
僕はたぶん、藤井さんの仕事を間近で見たかったんですよね。デザイナーというよりも、変な言い方ですけど、自分にとっての大人の見本としての藤井さんに接してみたかったんだろうなって。

藤井:ここまで正面から「一緒にやりましょう!」と会いにきてくれて始まるコラボレーションもなかなかないから楽しかったし、いろんな事情を汲んだりだとか、誰かのフィルターを通したものじゃないことができて良かったなと思います。そういう意味では、谷が紹介してくれなくて良かったのかもしれませんね(笑)。

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藤井隆行(ふじい・たかゆき)
1976年生まれ、奈良県出身。美大を中退後、いくつかのショップの店頭に立った後、2001年、〈nonnative〉にデザイナーとして参加。暮らしや生活にフォーカスし、自分らしく生きる人々に向けたワードローブを提案している。
Instagram_@nonnative
Instagram_@takayuki_fujii_


宮城秀貴(みやぎ・ひでたか)
1984年生まれ、埼玉県出身。独学で靴づくりを学び、2012年にシューズブランド〈mythography〉をスタート。2018年には自身の名前を冠した〈MIYAGIHIDETAKA〉を立ち上げ、バンダナを裁断し制作したシャツに象徴されるアパレルを発信する。そして2022年からは〈Rafu〉のブランド名で、ネルシャツに特化したものづくりを行い、現在に至る。
Instagram_@miyagi_hidetaka
Instagram_@rafu_2022_official


撮影協力:GOOD STOCK
Instagram_@good_stock_599

3月7日(土)発売

Rafu × nonnative
COTTON TWILL OMBRE CHECK SERIES

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TROOPER SHIRT JACKET
COTTON TWILL OMBRE CHECK by Rafu
Price_¥55,000
Color_BEIGE, LILAC, GRAY

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OFFICER STAND COLLAR L/S SHIRT
COTTON TWILL OMBRE CHECK by Rafu
Price_¥42,000
Color_BEIGE, LILAC, GRAY

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OFFICER
STAND COLLAR S/S SHIRT
COTTON TWILL OMBRE CHECK by Rafu
Price_¥37,000
Color_BEIGE, LILAC, GRAY

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HIKER EASY SHORTS
COTTON TWILL OMBRE CHECK by Rafu
Price_¥42,000
Color_BEIGE, LILAC, GRAY

3月7日(土)発売

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