
COVERCHORD EXCLUSIVE
あよお 個展
- 天草のけしき -
at COVERCHORD
天草のけしきを宿したうつわたち。
COVERCHORDにて、あよおの個展を開催。
12月13日(土)- 17日(水)開催
金澤尚宜・あよおさち、夫婦ふたりのつくり手ユニット〈あよお〉の個展がCOVERCHORDにて開催される。
〈あよお〉の名は、うれしいとき、悲しいとき、驚いたときに思わずこぼれる、特定の意味を持たない島の言葉に由来。
熊本県・天草下島の美しい海と山川草木。豊かな風土から感じたインスピレーションは、うつわ、写真、映像、言葉といった多様な表現に結晶する。
本個展では、金澤尚宜氏とあよおさち氏によって生み出されたうつわが並ぶ。
草花、大地、朝の霞、夕焼け、月の光、日々の営み、そして海の紺碧──。
天草の雄大なけしきが宿る、土と色、用と美が溶け合った作品群だ。
12月13日(土)から17日 (水)の会期中は、過去最大数の〈あよお〉作品を、実際に手に取ってご覧いただける貴重な機会。ぜひ足をお運びいただきたい。
本特集後半では、〈あよお〉夫婦ふたりとともに、ものづくりの源流となる“天草のけしき”を巡った様子を紹介する。

リム鉢 ¥10,000

赤土 飯碗 ¥6,000
うねうねマグ ¥6,000

灯台 ¥3,500

リム鉢 ¥10,000
手びねり貝殻豆皿 ¥4,500
壺杯 ¥5,500
リム鉢 ¥10,000
12月13日(土)- 17日(水)開催

あよお 個展
at COVERCHORD
会期:2025年12月13日(土) – 17日(水)
11:00 - 19:00
※初日13日(土) COVERCHORD Nakameguro にて作家在店予定
※同日よりCOVERCHORD Onlineでも一部発売
会場:COVERCHORD Nakameguro
東京都目黒区青葉台1-23-14 1F
Instagram_@coverchord nakameguro
会場:COVERCHORD Fukuoka
福岡県福岡市中央区警固2-17-23 1F
Instagram_@coverchord_fukuoka

あよお
ほろりこぼれる日々のすきまを、陶器や映像などにあらわす。
金澤尚宜・あよおさち 夫婦ふたりのつくり手ユニット。
〈あよお〉の名は、うれしいとき、悲しい時、驚いたときに思わず口にする、特定の意味を持たない島の言葉に由来。
2022年 熊本・天草下島にて〈あよお〉を拓く
2026年 広島・尾道向島 と 熊本・天草下島の「二拠島生活」へ
Website_ayoo-utuwakeshiki.com
Instagram_@ayoo_._._
個展によせて - 作家コメント
今年で4度目のCOVERCHORDさんでの個展。
あよおふたりで海や山、色々なけしきのなかで 製作した作品がならびます。
いつもの土に加えて赤土や半磁器をつかい、手びねりや絵付けなどのうつわたちもすこしずつ。
さらに自由に羽ばたいてまいります。
ゆるりゆらりとおいでください。
天草のけしき
をめぐって
天草灘。 〈あよお〉を象徴する「青の釉景」の着想源だ。
2025年現在、ふたりの生まれ故郷である熊本県・天草諸島の下島に、〈あよお〉のクリエイションの礎はある。
制作の傍ら全国を旅する中で訪れた広島・尾道向島に惹かれ、2026年からは瀬戸内に拠点を増やし、熊本・天草下島との「二拠島生活」へ移行する予定だ。
新たな章へ向かう〈あよお〉にとって、天草のみでの制作は今回が最後。
個展の開催にあたり、天草下島を訪れ、アトリエでの制作風景を見せてもらうとともに、〈あよお〉の原点である“天草のけしき”を辿る旅に出た。
2008年に天草の実家窯元で作陶を始めた金澤尚宜氏と、同じ年に福岡で映像ディレクターの道へ進んだあよおさち氏。
2019年の結婚を機に、自分たちらしい作品の表現を探し、釉薬の調合や焼きものについてふたりで制作を重ねてゆく。
2022年、金澤尚宜氏は家業から独立し、あよおさち氏とつくり手ユニット〈あよお〉を立ち上げた。
以降、うつわの作陶にとどまらず、写真、映像、言葉など多様な手法で表現を続けている。
その表現に通底するのは、日々の暮らしの中で受け取った“天草のけしき”を、等身大の感情として形にする姿勢だ。
轆轤に向かう尚宜氏。
熟練の手つきで、土が瞬く間にうつわの形を成す。
作陶工程の中でも、とりわけ“作り”が好きだという。
「“削り”の工程は、自分が削られていくようで苦手です」と笑う。

愛猫の「麦」。いつもふたりの目が届く場所で、気まぐれに制作を見守る。
あよおさち氏の手びねりのうつわ。その“絵付け”の風景。
けしきから着想されたイメージを、絵や言葉で書きつける。


ふたりを結びつけたのは、一枚の小皿。
自身の制作に思い悩んでいた時期、尚宜氏は天草灘を望む下島の公園に通い、その景色をただただ眺め続けていたという。
この小皿に偶然出会い、海のような”青”に心を奪われたさち氏は、このうつわの撮影で尚宜氏を訪ねた。
やがて結婚後、ふたりで製作に携わるようになる。
天草灘の”青”へさらに近づけるため、何度も焼きを確認し調合を変えてはふたりで話し合い、釉薬の調合や土の研究を重ね「青の釉景」が生まれた。
習慣のようにひとりで黄昏れていた時間は、いつしかふたりのかけがえのない時間へと変わっていった。
アトリエで轆轤に向き合うことと同じように、あるいはそれ以上に、ふたりで“天草のけしき”を歩き、触れ、対話することを大切にしている。
今回の旅で、そんなふたりの穏やかな時間に同行できたことが、何よりも嬉しかった。

「天草陶石」の原料となる白岩が露出した、
ふたりの秘密の海岸。
遠くの巨岩によじ登り、
拾った石を見せ合いっこをしていたふたり。
けしきの中を歩きながら、
ふたりは制作のイメージを共有し合う。
心が動くものを拾い集め、それを言葉に置き換える。
まるで机の無い企画会議のよう。


夕暮れをただ静かに待つ黄昏の時間。
毎日異なる表情を見せる空と海の色は、
様々なイメージを与えてくれる。

〈あよお〉には、スウェーデン語で
「モンガータ(水面に映る月明かりの道)」
と名づけられた作品もある。


春に仲間になったレモン色の愛車。
代わりばんこで運転をしながら、全国津々浦々を旅する。

自宅兼アトリエの縁側は、ふたりのお気に入りの場所。
ミーティングをしたり、のんびりしたり。
特別な時間が流れる気の良い場所。


家のいたるところに〈あよお〉の作品が存在する。
料理を盛れば、途端に用と美が溶け合う。
あよおの作品を象徴する鮮やかな色のあわいは、
この釉薬がけが肝。釉薬の様々な「色」はふたりで作り上げた結晶。
自然に身を委ねるかのように、かけられた釉薬が、
唯一無二のうつわを生む。






















































