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COVERCHORD FEATURE

TRUCK FURNITURE × hobo
THE CLASSIC BAG SERIES
HIROMI KARATSU Special Interview

クラシックな佇まいのバックパックシリーズが発売。
〈TRUCK FURNITURE〉のものづくりの姿勢に迫る、スペシャルロングインタヴュー。

9月23日 (土) 発売

2014年の初回から数えて6度目となる〈TRUCK FURNITURE〉と〈hobo〉のコラボレーション。

今回は〈hobo〉の真骨頂であり、このコラボレーションの原点とも言えるバックパックをアップデート。「THE CLASSIC BAG SERIES」として発売される。

回を重ねてきたからこその、想い入れの強さと細部へのこだわり。〈hobo〉デザイナーの朝倉秀樹さんと大阪を訪ね、〈TRUCK FURNITURE〉の唐津裕美さんに、コラボレーションで感じた手応えと、ものづくりの姿勢について話を訊いた。

HIROMI KARATSU
Special Interview

ずっと街乗りで使ってた私の、
これがリアルやと思います(笑)。

―今回のコラボレーションにまつわるお話をうかがうにあたって、唐津さんには私物で使っている〈hobo〉のバッグをお持ちいただいたんですが、なかなか使い込まれてますね。

唐津裕美(以下唐津):ですよね(笑)。生地もすごい柔らかなって。

朝倉秀樹(以下朝倉):’80年代にあったバッグでよく使われていた適度な厚さのナイロン生地なんですけど、均一なグレーよりも杢調に見えるのが良くて、そのイメージに近い生地を探し使ったんです。

唐津:へぇ~。4年くらい前まで、週2でジムに行ってたんですけど、その時ってトレーニングが終わった後に有酸素運動でボクシングのミット打ちをやってて。いつもコレにグローブ2個と着替えとバナナ放り込んで、自転車でジムに通ってましたね。

―今はジム通いはされてないんですか?

唐津:コロナ禍もあってもう4年間くらい全然やってなかったんですけど、この4月にやっと再開して。うちはお店の隣が自宅で工場が向かいっていう風に全部が一緒のところにあって、パーソナル(トレーニング)のジムも敷地内につくったから着替えなくてもいいし、荷物の量はだいぶ少なくなりましたけどね。

―唐津さんにとってバッグは実用品なんですね。特に女性だと、アクセサリー的に持つ人も少なくないと思いますけど。

唐津:私はそれではないですね(笑)。「グローブ入る! ちょうどいい!」でした(笑)。いわゆるブランドものとかって興味がなくて持ってないですもん。店員さんが手袋して出してくるようなやつとか。

―唐津さんのバッグって普段何が入ってるんですか?

唐津:何やろ? めっちゃ普通ですよ。

―板ガムが山ほど入ってるとか、そういうのは無いですか?

唐津:あ、それで言うとガムじゃなくてのど飴ですね。ペラックっていう飴ちゃんなんですけど、私はあれが一番効くんですよ。どんな打ち合わせでも盛り上がってめっちゃ喋ってしまうから喉、カッスカスになってしまうんですよ(笑)。そうなった時に水じゃ落ち着かへんから、ペラックを死ぬほど持ってます。箱単位でストックしてます。

―(笑)。でもこのバッグ、ハーネスのストラップをヘアゴムで留めてたり、シロクマのぬいぐるみが着いてたり、ちゃんと持ち主に合わせて調整されてる感じがします。

唐津:アウトドアじゃなくずっと街乗りで使ってた私の、これがリアルやと思います(笑)。(ストラップが)ペラペラすると自転車に乗る時絡まりそうだったんでこうしてます。このシロクマくんは(TRUCKで)仕入れてるんですよ。元々シロクマが好きなんですけど、これはこのユルさが好きで。もうひとつキーホルダーも使ってるんですけど、私アトリエの鍵とか家の鍵とか、すぐ失くすんで。お店に来た時にパッとカウンターに置いたまま手ぶらで帰ったりとかしてしまって、スタッフが「唐津さん、忘れてるよ!」みたいな。でも、シロクマくん付けるようになってから絶対失くさへんようになって。

―機能美ってことですね。このシロクマくんは。

唐津:(笑)。

―さっきアトリエという言葉がありましたけど、唐津さんは昔、イラストレーターをされてたんですよね?

唐津:そうですね。その前はテキスタイルデザインの仕事をしてたんですけど。大阪芸大のテキスタイルデザイン科を出て、その後に入った会社で。

―ということは小さい頃からファブリックに興味があったんですか?

唐津:そういうわけではないんですよ(笑)。小学校くらいからずっと絵を描くことが好きで、受験勉強とかをするつもりが無かったから高校生の時には専門学校にさらっと入ろうくらいに思ってて。でも、高3の秋ごろに親戚のおっちゃんに「そんだけ絵を描くのが好きだったら芸大行ったらエエのに」ってポロっと言われて、初めて選択肢として出てきて。私はアトリエに通ったことも無かったし、デッサンとか全然知らなかったんですけど、クラブの顧問の先生が美術の先生やったから「ちょっとデッサン教えて~!」って(笑)。そこから5枚くらい練習して、一般で受けて。

―無事合格され、入学と。

唐津:そうですね。当時いろんな学科の友達がいてたけど、初めて自分が古着に目覚めたのも大学の友達の影響で。ちょうど私たちが大学生の頃って(大阪・心斎橋の)アメ村が一番格好いい時代だったから。そういう子らと遊ぶ時間が一番楽しかったかな。みんな普通に卒業してOLになるっていう選択肢は無いような人ばっかりだったから、私も同じような感じで。40年前は『an・an』とかで「インテリア特集」だとか「雑貨」っていう言葉が出てき始めた時代なんですよ。高校の時から『OLIVE』が大好きで、多分それも雑貨っていう言葉とかインテリアの特集が出始めた頃やったと思うんですけど、『an・an』を見ながら、「私もここに載る側になる!」って友達にすごい言ってた気がする(笑)。だから〈TRUCK〉を始めてから初めて『an・an』の取材を受けて、見開きで“唐津裕美さん”みたいなクレジットも載ってるのを見た時は、「これこれ!」と思ったのを覚えてます。

―『an・an』に載りたかったのは、発信する側になりたい気持ちがあったからなんですか?

唐津:そこまで大それたことは思ってなかったですね。ただ面白い雑誌があったら見る側やなく、載る側になりたいなと。それで一応大学出てテキスタイルデザインの仕事に就いたんですけど、仕事してたのが大阪の本町っていうオフィス街で。駅からビルまでが直結やったから、家を出てから地下鉄に乗って地下をずっと移動して会社に入って、帰るのはほぼ最終の電車っていう生活を4年近くしてて。ほんまに地底人やった。

―なかなかに不健康ですね。

唐津:「あれ? 今日って晴れてた?雨やった?今日も空見てへんな…」みたいになった時、これはちょっと人間壊れてしまうかもと思ったんです。その日の天気もわからない生活をしてて、結構気持ちも荒んできて。なんか、地下街のシャッター蹴ったろかみたいな(笑)。体的にもちょっと限界やったし、手を動かしたいっていう欲求もずっとあったから。それで26歳の時に仕事を辞めて、イラストレーターとしてやっていこうと。

何かつくろうと思った時には
もちろん自分でやるもんやと思ってた

―やっぱり絵が好きだったんですね。

唐津:成り行きで入っただけのテキスタイルデザイン科やったから。だからそれからは大学時代に描き溜めてたイラストとかをファイルにバーっと入れて、大阪の出版社に持っていって「こんなイラストを描いてます、何でもいいんでイラスト描かせてください!」って飛び込み営業に行ってました。その頃一人暮らしを始めて、とりあえず家賃さえ払えれば何とかなるかなって。結構怖いもんなしでしたね。やっと自分のやりたいことがやれるっていう喜びの方が大きかったです。けど、蓋を開けてみたらいろんな人に声かけてもらえて。雑誌のカットや、イタリア料理屋さんの壁画とか。

―壁へのドローイングはまた大変そうですね…!

唐津:初めて壁画の仕事が来た時、私はもちろんそれまでやったことなんて無いんですけど、「できるできる~」言うて(笑)。ただ引き受けたのはいいけど、内装が完成した後に入るから出来上がった壁に直で描くっていうのがものすごいプレッシャーで、いざ描く前日になったら全然寝られへん。どうしよ…みたいな。でも性格的に下書きするのが嫌いなんで、ブワ~っと描いて、絵具が垂れたら垂れたでそれをうまくごまかしながらやって。それでも出来上がったら、それが結構快感になって来て。ちょうどその頃に京都に百貨店ができて、その百貨店一軒丸ごと(にドローイングを)みたいな話があって、その前日はもう爆睡できるようになってました(笑)。

―イラストレーターの活動を始めてから〈TRUCK〉を始めるまではどれくらい間があるんですか?

唐津:〈TRUCK〉を始めたのが29歳やから、3年くらいかな。でも〈TRUCK〉を始めた頃はまだイラストの仕事をしてたので、ちょっとそこはカブってますね。1年くらい。表紙を描かせてもらったり、だんだん単価が高くなって、そこそこええ感じでできてたんやけど、その頃に〈TRUCK〉を始めることになって。最初は1階がお店で奥が工場になってて、その2階に住んでました。中央区の玉造っていうところの幽霊ビルみたいなところでした(笑)。それを自分たちで改装して。ペンキを塗って、床を張って。私は2階でイラストの仕事はしつつ、〈TRUCK〉のディスプレイとか雑貨をつくったりしてました。ホームページも無い時代で誰も知らんような場所でひっそりやってたんですけど、半年、1年くらい経つと「自分たちでつくってる家具を自分たちの店で売ってるなんかおもろい人らがおる」みたいに口コミが広がって、取材の依頼が増えていったんです。

―その中に『an・an』は?

唐津:それはもうちょっと先ですね(笑)。でも、そうやって取材が増えると関東の人からも電話があって、「東京だとどこで見れますか?」って当たり前のように聞かれるんですよ。その度に「大阪にしか無くて、卸しもしてないです」って答えてたけど、こんだけ問い合わせがあるなら、“〈TRUCK〉ってこんな家具屋です”って、匂いを伝えるものを何かつくりたいなって。それをつくろうと自分たちで写真を撮り始めたのがカタログの1冊目ですね。でも、今もやってることは最初と変わらないです。写真やイラスト、文章は自分たちですべてやって、グラフィックだけは友達にお願いして、って。

―いまだに自分でお写真、撮ってるんですね!

唐津:やっぱり自分たちが考えてつくった家具はどの角度で見せたいとか、どの角度で撮るのが一番格好いいとかっていうのは自分の中に絶対あって。もちろん、全部素人の域なんですよ。ディスプレイするのもインテリアコーディネイターの資格があるわけでもないし、写真撮るのもほんまに素人。初期に出したカタログなんか写ルンですとか、インスタントカメラで撮った写真とかを使ってて。光を操ろうとか、そんなことも頭になくて。なんかレフ板やって…とか、露出変えて…とかそういうのも一切ようせえへんから、「今日、天気いいからこの壁で撮ろう」くらいの。で、それを駅前のスピードプリントで全部やってました。

―めちゃくちゃ手づくりですね。

唐津:自分たちで「こんなん、ええやん」っていう家具をつくって、気に入ってる家具をまとめて見せたいねってなって、そのために何かつくろうかと思った時にはもちろん自分ですべてやるもんやと思ってたし、撮影するのは自宅か店しかないわけで。

―すごいシンプルな考え方だと思います(笑)。

唐津:で、それやったら自宅に並べて撮るけど、テーブルの上に何もなかったら殺風景やな…と思ったら、自分とこのカップボードからカップとか持ってきて。全部私物ですよね。あの時は全部フィルムで撮ってたから、現像してそのプリントを自分たちで選んで。唯一コンピューターを使ったページのデザインと版下つくって入稿するっていうのはできないんで、同級生の友達がデザインやってたので、その子のところに持っていって「この写真をこういう風な配置で」って伝えて、ページの順番とか家具の順番も自分で決める。「クレジットはこれくらいの大きさで」って形にしてもらうだけ。私はもうコンピューターとかメカがほんまに苦手で、覚える気もないから絶対無理なんです。あの頃はパソコン自体持ってなかったですし、店にはレジも無かったからタッパーに現金入れてやってました。でも、25年前にはあのカタログが衝撃やったんやと思います。それは家具業界だけじゃなく、カメラマンもそうやし、スタイリストもそうやし、建築業界もそうやし。各プロの業界で「何これ!? 好きなことやっとんな」って。「何なん!? この自由度は…」っていう。好きにやっとることだけは伝わってくるみたいな。

―整ったカタログと真逆の、荒削りな熱量がありそうです。

唐津:初めのカタログの頃、ワンルームに犬1匹、猫7匹と住んでて。そこで自分たちの家具を撮ったんです。「今日はテーブル撮ろう」って、要らん家具をどけて。ほんで、撮ってたら、絶対に犬か猫がおるわけですよ。撮ってる最中にドーンと真ん中に座ったりとか、真ん前を横切ったりとか。でも後でプリントした写真を見て、「家具にピントが合ってるやつより、その手前のバディがめっちゃ可愛い! これにしよう!」みたいな。で、ラブラドールのバディは取材とかすごい好きで、自分を撮ってもらうのが大好きでカメラ向けたら絶対にこっち来るから、どの写真にも絶対に犬が入るっていう。それも可愛いからええやんって、そんな写真ばっかり使ってた。

そこで原点ですよ。
自分がそれを欲しいのか、っていう。

―唐津さんのものづくりだったりアウトプットには、そういう主観がベースにあるんですね。

唐津:そうです。だから自分が欲しいものしかつくらないのはずっと変わらないし、ブレないですね。自分が持てへんのに、お客さんに「これいいですよ」って薦められないじゃないですか。自分が好きで、もちろん自分も使うもの。基本、店に置くものは自分が好きで、「自腹でも買うやろ」っていうものを選んでるから。今回のバッグも、私が元々〈hobo〉のバッグを使ってたところから始まってるし。

“SHERPA” BACKPACK 38L
NYLON OXFORD
for TRUCK FURNITURE
¥45,000

―今回の〈hobo〉とのコラボレーションのバッグ3モデルがどんな風にできていったのか、教えていただけますか?

唐津:〈hobo〉と最初につくったシリーズで、さっきのグレーと真っ黒は私物で持ってたんですけど、普段の格好の時には女子が真っ黒を背負うとちょっと重たく見えて。大きさも結構あるから、一番軽い色のグレーをよく使ってたんですけど、それでも今の私の普段使いにはちょっとデカいなと思ってて、自分の服装に合う大きさとカラーのバッグを自分でつくろうと思って、実は生地サンプルまで取り寄せてたんですよ。で、その時に今回の(コラボの)お話があって。

朝倉:ここ最近は家具をメインにコラボさせていただいてましたけど、ブランドとしても久々にバックパックをしっかりやりたいなっていうのもあったし、あの頃の雰囲気をもう一回やりたいなと思って。だったら、それを〈TRUCK〉さんと一緒にできないかなって。で、一緒にやれるってなった時に、唐津さんからファロードレザーを使うっていうアイデアをいただいて。

唐津:そうなんですよ。コラボするんやったら〈TRUCK〉の匂いがあったほうが楽しいのかなと思って。それと、生地サンプルを先に送ってもらってて、「〈hobo〉ではこの色とこの色にします。〈TRUCK〉さんでやりたい色があったら」って言ってもらってたので、「それやったらやりたい色、あります!」って。ちょうど思ってた感じの色がサンプル帳にあったんで、「これとこれでやりたい」って言って、「多分それがファロードレザーと合うと思うから」って言ったら、すんごい思ってた通りのができて。

“SLOPE” BACKPACK 35L
NYLON OXFORD
for TRUCK FURNITURE
¥39,000

―“ファロードレザー”について、教えていただけますか?

唐津:〈TRUCK〉の家具で使ってるオリジナルのカウレザーです。“FURROW”っていうのは轍(わだち)っていう意味で、ボコボコしてるっていうので“FURROWED-LEATHER”って(名前を)つけたんですけど。天然のベジタブルタンニンで柔した革で、使い込むといい味が出るんですよ。

―今回はピッケルホルダーに使われているのがそうですよね?

唐津:ですね。私のバッグ見てもらったらわかるんですけど、私はカラビナ付けて思いっきしグイグイやるので(笑)。今回のこの配色に関しては思い入れがかなり強いし、自分の好きなサイズでファロード(レザー)も使ってる。タグをこのコラボのためにつくってもらったのもすごい嬉しくて。もう絶対可愛い。めっちゃ可愛い!

―3色あって、カラーだけじゃなくて形も違うんですね。

朝倉:そうですね。容量も型もちょっとずつ違います。全部杢っぽいんですけど、特にこういう中間色ってあんまり無いなと思ってます。

―唐津さんの推しはやっぱりこのブラウンですか?

唐津:グレーとブラウンを、その日の服装に合わせて選ぶかな~。形はコレが一番好き。

―ブラウンのデイパック型ですね。

朝倉:どれもベースは過去の〈TRUCK〉さんとのコラボで登場した型なんですけど、見た目はそうでも中のポケットを追加したり、背面にクッションを入れたり、昔より使いやすくできたと思います。

“SIRDAR” BACKPACK 27L
NYLON OXFORD
for TRUCK FURNITURE
¥37,000

―なるほど。でも、世の中にコラボは溢れていますけど、唐津さんが他社と一緒にものをつくるときに大事にしていることや心掛けていることはありますか?

唐津:いつも「このブランドのこういうところが好き」、「このアイテムのこういう素材が好き」とか、「〈TRUCK〉さん、こんなん好きでしょ?」とかから始まるから、話がめちゃくちゃ早いんですよ。全然知らない人から話が来ても、まず「おたく誰ですか?」から始まるところとはなかなか一緒に物つくろうってことにはならない。「まず関係性、つくりましょう」っていう感じ。

―きっとビジネスとして考えたら悪くない条件のものもありますよね?

唐津:うん。でも、そこで原点ですよ。自分が本当に好きか? 自腹でもそれを欲しいのか?っていう。そこに尽きます。そうでないと〈TRUCK〉に置くものにはなかなかなれへん。〈hobo〉のバッグは自分で使ってたし、もう少し小ぶりで黒以外の色が欲しい! ていうのは前から思ってたし、そういうバッグをほんまに10年以上、ずっと探してた。それを、満を持して出せたんで、これはちょっとヤバいで? っていう。

朝倉:嬉しいです(笑)。

唐津:好きすぎて、発注の数も偏ったものになってると思います。

朝倉:だいぶ偏ってますね(笑)。

唐津:私の仕入れ、好きなものをどーんといくんですよ。売れて欲しい気持ちはあるけど、販売開始してパッと店から無くなんのが悲しすぎるから、売れた後もまだちょっと店に飾れるくらいにプラスオンしてるんで、とんでもない数を言うてますけど。でも、だから「好き!」っていうのが前面に出たものになってるし、それって多分お客さんに伝わると思うんですよね。「うわ、この人本当にこの商品、めっちゃ気に入ってはるやん」っていうのが。

ー今日、長くお話を聞いていてそれがすごく伝わってきました。ありがたいです。

唐津:いえいえ。私も喋りすぎちゃって。だから必要なんですよね、ペラックが(笑)。

唐津裕美(からつ・ひろみ)
1967年生まれ、大阪府出身。大阪芸術大学工芸学科テキスタイルデザイン専攻卒業。デザイン企画に携わり、イラストレーターとして活動した後、1997年、黄瀬徳彦とともにオリジナルの家具屋〈TRUCK〉をオープンした。個性豊かな天然素材の取り入れ方や華美とは距離を置いたインダストリアルなデザインなどで広く人気を集め、全国に多くのファンを生む。2003年には雑貨や小物を展開する〈アトリエシロクマ舎〉も設立。現在も自宅とショップのすぐそばにあるアトリエで、自身の好奇心と向き合いながらものづくりに勤しんでいる。
Instagram_@h_i_r_i_n_k_o


朝倉秀樹(あさくら・ひでき)
1976年生まれ。セレクトショップ「ネペンテス」にて販売や企画を務める。同社を退社後、2005年に〈ホーボー(hobo)〉のデザイナーに就任。バッグを筆頭にアクセサリーやフットウェアなど、毎シーズンさまざまなプロダクトをデザインしている。
Instagram_@hidekiasakura

Interview & Text_Rui Konno

9月23日 (土) 発売

TRUCK FURNITURE × hobo
THE CLASSIC BAG SERIES

〈hobo〉がかつて生産していた〈ARAITENT〉製バックパックを、〈TRUCK FURNITURE〉オーナーの二人が長く愛用。これを機に親交が生まれ、スタートしたコラボレーションも6回目を数える。
今回は原点に立ち返り、最初のコラボレーションで発表したバックパックに新たなディテールと機能を加えてアップデート。

クラシックアウトドアの雰囲気を持つ、軽量かつ耐久性に優れたスパンナイロンファブリックを採用したバックパック3型が、唐津氏が独自の感性でセレクトされたこだわりのカラーバリエーションで登場。

ピッケルホルダーやファスナーの引き手には、〈TRUCK FURNITURE〉プロダクトに使われるオリジナル皮革「FURROWED-LEATHER (ファロードレザー)」を採用。植物由来の天然ベジタブルタンニンで鞣したレザーは、一つひとつの表情が異なり、独特の風合いを持つ。
背面にメッシュパッドを採用することで、ムレにくさと衣類への負担を軽減。ラップトップ用のスリーブや、小物用のポケットを充実するなど、機能面においても大幅にアップデートを施した。

落ち着いた佇まいながら、使い勝手の良いバックパック。両ブランドのイメージの調和とこだわりが詰まった、長く愛用したくなるスペシャルプロダクトが誕生した。

“SLOPE” BACKPACK 35L
NYLON OXFORD
for TRUCK FURNITURE

全体の機能を出来るだけシンプルに配置し、一枚仕立てでデザイン。緩やかな丘をイメージした「SLOPE」。トップとサイドにはマチやダーツを入れた立体感のあるジップポケットを配しており、サイズや形状の異なる身の回りの持ち物を便利に収納可能。

Price_¥39,000
Color_BEIGE, BLACK, CAMEL
Size_W31 × H58 × D20cm 35L

“SIRDAR” BACKPACK 27L
NYLON OXFORD
for TRUCK FURNITURE

クラシックなデザインのバックパック。ヒマラヤ山岳ガイドのリーダーである「SIRDAR(サーダー)」が名前の由来。トップとフロント部分にそれぞれ設けられた大きめのポケットと、ちょうど良い27Lの容量は、タウンユースでも使い勝手が良く、高い汎用性を備える。

Price_¥37,000
Color_BEIGE, BLACK, CAMEL
Size_W33 × H52 × D16cm 27L

“SHERPA” BACKPACK 38L
NYLON OXFORD
for TRUCK FURNITURE

頻繁に出し入れする小物を収納できる雨蓋と、本体正面のカンガルーポケットが特徴の「SHERPA」。エベレスト登山の案内人がその名の由来。コード式の開口部だけではなく、本体サイドのファスナーからメインコンパートメントへのアクセスが可能だ。

Price_¥45,000
Color_BEIGE, BLACK, CAMEL
Size_W35 × H55 × D20cm 38L

9月23日 (土) 発売

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